女優北川景子(26)俳優錦戸亮(28)が実話を基にした障害者と健常者の純愛物語に挑む。北海道網走市を舞台にした映画「抱きしめたい」(塩田明彦監督、来年公開予定)で、北川は高校時代に交通事故に遭い、左半身まひと記憶障害を抱えた山本つかさ(25)を演じる。錦戸は網走市の平凡なタクシードライバー小柳雅己(30)を演じる。

 同作品は、11年7月にTBS系で放送されたドキュメンタリー「記憶障害の花嫁

 最期のほほえみ」を原案に製作された。同番組では、本名・萩田つかささんが障害と闘う姿や出産後に亡くなるまでを追っているが、映画では「出会い~つかさの死」の1年間のラブストーリーに特化する。その理由を塩田監督は「障害者に同情することは必ずしも良い方向にはいかない。普通の人として接するのが潮流です。2人の恋愛はすごくチャーミングで普通だった」と明かした。

 北川は車いすを右手だけで動かす演技も含めて難役に挑むことになるが、「つかささんは人生を最大限に楽しんで生きていらして、とても魅力的な方。同じ境遇の方にも勇気を与えられる作品にしたい」と意気込んでいる。撮影は今月から、氷点下20度の網走市で約2週間行われる。錦戸は「北川さんとは初共演ですが、同じ関西出身同士で頑張ります。ロケ地の寒さは想像できませんが、すてきなラブストーリーだと思ってもらえるように一生懸命頑張ります」と誓った。