今年のジャパンCで外国馬の参戦は1頭にとどまりました。最近は外国馬を海外から呼ぶよりも、日本馬が海外へ出ていく時代になりました。日本馬が出ればJRAで馬券が売れますから、海外の主催者にも「どうぞいらっしゃい」と歓迎される存在ですし、日本のファンも馬券を買って楽しむことができます。日本では海外を圧倒するほどの馬券の売り上げがあり、それが日本の競馬界を支え、日本馬を強くした要因の1つでもあります。

近年は海外遠征の傾向にも変化を感じています。たとえば今年の凱旋門賞にはG1未勝利のスルーセブンシーズが挑戦して4着と好走しました。日本での実績よりも、あの時季のフランスの馬場やレースへの適性が大事だと気づき始めたということかもしれません。

米国のBCへ挑戦する日本馬も多くなりました。ダートでも日本馬が好走し始めたことで、オーナーの中にも「俺の馬も出してみたい」と思う方が増えたはずです。ただ、BCは開催される競馬場により大きく違います。今年のサンタアニタや来年のデルマーなど、西海岸であれば地理的にも遠征が楽ですし、日本と同じ環太平洋エリアで乾燥が早いため芝が日本馬向きの良馬場になりやすいのがあります。これが東海岸になると日本から乗り継ぎが必要になる上に、路盤が粘土質で重い馬場になります。

今の若いホースマンはチャレンジに対して臆さなくなってきていると感じます。海外遠征は挑戦しないことには始まりません。こうした意識の変化も大きいと思います。

日本馬にとっては、生産界も含めて、今が海外へ進出するチャンスです。今後は、種牡馬として世界中で活躍したディープインパクトに代わるような存在を出せるかどうかが1つのポイントでしょう。世界の競馬界はグローバル化が進んでいます。それを日本がリードできるようになってほしいものです。