欧州の「サラブレッドデイリーニュース」電子版が10日、「スタリオン・メイキング・レース(種牡馬を選定する競走)は存在するのか?」と題した特集記事を掲載した。
すべての人が同意することはできないものとした上で、「種牡馬を選ぶときに、好んでいるレースはあるのか?」「種牡馬選定競走という概念を信じているのか?」などと問いかけ、欧州の牧場関係者の意見を紹介。記事では以下のような声(一部)が紹介されている。
「種牡馬に限らず、遺伝的な素質はどんなレースに勝ったとしてもすでに決まっています。競馬場(レース)は私たちにいくつかの手掛かりを与えてくれるだけです。『種牡馬選定競走』を信じる人たちは因果関係を取り違えています」
「種牡馬になる馬を見つけるのは難しく、ピンポイントでレースを選ぶことはできません。どのような馬が生まれる可能性があるのかを見極める必要があります」
「ここ数年で成功をおさめた種牡馬を挙げてみましょう。ハヴァナグレー、メーマスが制したレースはいずれも種牡馬を選定する競走とは見なされていません。あるレースに勝ったからといって、種牡馬として将来性が高いとは限りません。最高の競走馬は最高の種牡馬を生む傾向があり、毎年の格付けからわかるようにレースの質は年々変化しています」
「何よりも流行が影響しています。2400メートルのレースは10年ほど前から完全に、突然、流行らなくなりました。私にとっては英国ダービーが究極のテストです。しかし、流行があり、種牡馬になる馬は非常に多様化しています。本当に優秀な英ダービー馬はスピードがあって、10ハロンでも同じように走れると思います。ダービーを勝てれば、ジャドモント(英インターナショナルS)を勝つスピードもあるはずです」
「産駒の実績がない種牡馬(ノットプルーヴンサイアー)を選ぶときは競走成績は重要です。しかし、目立った競走成績がない馬が優秀な種牡馬になった例を数多く見てきました。競走成績は大事ですが、遺伝子がそれを上回ることがあります」
「英愛の2000ギニーとセントジェームズパレスSはマイルの大事なレースでしょう。すべての人が同意するとは思いませんが、英愛ダービーと凱旋門賞、キングジョージ(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)、そして、近年は仏ダービーが種牡馬を輩出するレースです。歴史的に見て、種牡馬を輩出するレースであり、1つあるいはすべてを勝ったからといって、種牡馬が生まれるというわけではありません」
「フランス人としてはまずジョッケクルブ賞(仏ダービー)を挙げたいですね。距離が短縮された年にシャマーダルが優勝しました。(仏ダービーの)距離短縮は成功だったと思います。そして、私が本当に好きなのは(凱旋門賞週の2歳G1)ジャンリュックラガルデール賞です。フランスで近年最も優れた種牡馬はシユーニとウートンバセットで、この2頭はどちらもジャンリュックラガルデール賞を勝っています」

