評論家コラム

猛打の阪神近本打撃に驚き 不調から激変/緒方孝市

<広島3-9阪神>◇4日◇マツダスタジアム

阪神近本光司外野手(25)が、今季初の猛打賞を決めた。

広島対阪神 7回表阪神無死、左前打を放つ近本(撮影・前田充)
広島対阪神 7回表阪神無死、左前打を放つ近本(撮影・前田充)

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最初に近本の様子を見て少し驚いた。中日戦まではバットを構えたときからガチガチになっているというか、グリップを強く握っている感じで肩が上がっていた。明らかに上体に力が入っている様子が伝わってきていたし、昨年のいいときのフォームを崩している感じだった。

ところがこの試合、第1打席を見たとき、ゆったりと構えて、スムーズにトップまで入っている感じが見受けられた。打撃の基本だがトップにすっと入ると最短距離でバットが出るし、下半身のリードができて強いスイングになる。球も呼び込める。

弓矢で例えれば、弓を引ける最後のところまで引いてから指を離す感じだ。不調のときは最後まで引けずに指を離すような感じになっていることが多い。

雨天中止になった前日、マシン打撃などでしっかりと調整したようだが、そこで何かきっかけをつかんだのだろうか。自分の現役時代もあったし、打者はみんな経験することだが、明らかに変化していた。

その近本の安打から2点を取った1回の攻撃は阪神ベンチの意図がハッキリ出ていた。好投手の大瀬良が相手ということで「最初のストライクを打っていこう」という指示が井上打撃コーチから間違いなく出ていたと思う。

近本から始まって6番のサンズまで最初にストライクゾーンに来た球を振った。振らなかったのは3番の糸井だけだが、あのシュートでストライクかボールか微妙な球だ。ベンチの意図がしっかり伝わって積極的に打ってでた結果が大瀬良の攻略につながったと思う。

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