阪神先発デュプランティエの好投は心強かったね。7回で23人の打者と対戦した102球のうち、ボール、ボールと続いた投球は4人しかなかった。厳しい暑さの中で見せたストライク先行の投球は、バックも守りやすかったはずだ。

球数的にも8回までは投げることができたはずで、もう1イニングは任せるのだろうと思っていた。だが、阪神ベンチは2番手及川へのスイッチを決断した。

交流戦明けのカード初戦となった前日27日、サヨナラ負けを喫した阪神は、同点の9回に登板した及川が味方のミスもあって敗戦投手になっていた。阪神ベンチがこの日も及川を勝ちパターンでつぎ込んだのは、左腕への信頼度の高さを示したのではないだろうか。

ただ、現状の及川は決して良い状態ではない。先頭の山田にレフト左にヒットを打たれたが、二塁まで進まれていればゲームの行方は分からなかった。一塁止まりで代打松本直を二ゴロ併殺に仕留めたが、伊藤に中前打を許し、湯浅をつぎ込まざるを得なかった。

阪神は最下位ヤクルトに連敗するわけにはいかなかった。特にピッチャーは厳しい夏場を迎えていて、打つほうの援護は欠かせない。相手ピッチャーに1球でも多く投げさせて、1点でも多く得点を重ねたい。

その点、4回1死一、三塁のチャンスで無得点に終わったのはもどかしかった。そして3番森下が2点本塁打を放った5回は、8球粘った末に四球を選んだ近本の出塁が効いた。今後は“ここ”という場面で、なんとか粘りながら1点をもぎ取って、自軍のピッチャーを楽にさせたい。(日刊スポーツ評論家)

ヤクルト対阪神 5回表阪神2死二塁、先制の左越え2点本塁打を放つ森下(撮影・鈴木みどり)
ヤクルト対阪神 5回表阪神2死二塁、先制の左越え2点本塁打を放つ森下(撮影・鈴木みどり)
ヤクルト対阪神 試合後、岩崎(手前)から勝利球を手渡されるデュプランティエ(撮影・狩俣裕三)
ヤクルト対阪神 試合後、岩崎(手前)から勝利球を手渡されるデュプランティエ(撮影・狩俣裕三)