プロ野球番記者コラム

オリックス鈴木優、ルーティン全部捨てた武者修行

<とっておきメモ>

<西武0-6オリックス>◇1日◇メットライフドーム

西武対オリックス 4回裏西武2死、外崎を三ゴロに抑え笑顔で指差す鈴木(撮影・河田真司)
西武対オリックス 4回裏西武2死、外崎を三ゴロに抑え笑顔で指差す鈴木(撮影・河田真司)

「都立の星」がオリックスの窮地を救った。雪谷高出身の6年目、鈴木優投手(23)が西武の山賊打線を5回無安打7奪三振に抑える快投で、プロ初勝利を挙げた。

   ◇   ◇   ◇

記念球を持った鈴木は、胸の高鳴りを押さえた。昨オフ、プエルトリコでのウインターリーグに参加。カットボール習得を目指した異国の地では「初体験」がたくさんあった。

「3時間以上もバスに乗って球場に。到着したらアップは各自で。(試合前)練習がない日もあれば、試合が始まる時間も決まってない…。それでも意外と投げられたりするんです」

繊細で心優しい23歳は「考えすぎるタイプだった」。マウンドで胸のドキドキが止まらず苦労した。昨季まで1軍登板は3試合、全試合で失点…。「ルーティン全部を捨てました」。思い切った。周囲の目は、もう気にならない。

今季は開幕前の登板チャンスが、ことごとく飛んだ。雨、雨、コロナ自粛で試合中止…。「またどこかのチャンスで投げられる。考えすぎたら幸運は逃げる。自分にできることを精いっぱいに」。練習試合ではソフトバンク松田宣に危険球、今季初登板はエース山岡が負傷離脱で、わずか3球降板の2番手。まさに紆余(うよ)曲折だった。

「(緊張で)野球と向き合えない自分がいた。今は『楽しい』が大前提にあるんです。抑える、打つの2つしか結果はない。勝負の前に結果は絶対考えない」

ドラフト9位。ウイニングボールを持った都立の星が、笑顔で輝いた。【オリックス担当=真柴健】

◆鈴木優(すずき・ゆう)1997年(平9)2月5日、東京都生まれ。雪谷3年夏は東東京大会8強。14年ドラフト9位でオリックス入団。15年9月30日西武戦で1軍デビュー。昨季まで通算3試合で0勝0敗、3回2/3、自責点8、防御率19・64。今季は6月26日ロッテ戦で初登板し、3回、自責点2でプロ初ホールドを記録した。181センチ、83キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸530万円。

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