日本ハムのルイス・メンドーサ投手(31)が、西武打線を8回3安打無失点に抑え、今季初勝利を挙げた。4四死球を与えながらも、5回以降は安打を許さない安定した投球を見せた。初登板の前回3月31日ロッテ戦では6回5失点と精彩を欠いたが、本領を発揮。陽気なメキシカンは、2年目を迎えた今季も存在感をアピールした。

 笑顔が舞い戻った。メンドーサが、今季初白星の花を咲かせた。勝利の瞬間。ベンチで横に座っていた大谷と抱き合った。「全部出し切ったよ」。4四死球に暴投と乱れた。荒れたボールとは裏腹に、心は冷静だった。ツーシーム、チェンジアップで強気に攻め、闘志を押し出した。2併殺など味方の好守にも助けられ、8回3安打無失点。チームの今季初の0封勝利にたどり着いた。「チームが好調で、多少プレッシャーを感じましたけど勝って良かった」と胸一杯に幸福感を吸い込んだ。

 増した使命を、チームに注ぐ決意がある。メジャー通算16勝。昨季は輝かしい看板を背負い、異国で再スタートを切った。チームの先発陣最多26試合で7勝13敗。走者を背負い、降板する自分へのふがいなさは積もっていった。信頼する通訳には「オレは信用ないのか」と、静かに怒りを吐き出すこともあった。普段はメキシカンらしい陽気なキャラクター。屈託のない表情の裏で苦しみ、今季に懸ける覚悟を強くしていた。

 華やかなワンシーンの舞台が整っていた。来日1年目の昨年9月11日。初完投した思い出深い「本拠地」東京ドームのマウンドだった。スタンドには当時もメキシコから応援に駆けつけていた父アルフレッドさんが見守っていた。5月出産予定の妻モニカさんに代わり5月前半まで遠征に帯同。ヒーローインタビューでは日本語で「ファンのみんな、応援ありがとうございます!」とほほ笑んだ。

 メンドーサの勝利で、開幕から7人編成の先発ローテーションのうち、6人が白星。先発陣の安定感も証明した。頼もしい助っ人が、快投の足跡をたくましく踏みしめた。【田中彩友美】