日本ハムの2年目、浦野博司投手(25)が楽天戦で今季初勝利を挙げた。4回に失策がらみで先制を許したが、その後は要所を抑え、8回途中をわずか4安打1失点。負ければソフトバンク、西武とのパ3強の混戦から1歩後退する重要な一戦で勝利を呼び込んだ。右肩の故障で出遅れた右腕が、首位争いの大事な時期に戻ってきた。

 無情な思いを乗り越え、勝ち取った。浦野が今季初勝利を飾った。連敗中の楽天打線を8回途中まで4安打1失点(自責は1)。今季登板2戦目での白星で、苦悩の日々にピリオドを打った。「本当に出だしが遅れて、情けない気持ちで日々過ごしてきました」。

 3月27日の楽天との今季開幕戦。試合開始の午後6時半に、羽田空港にいた。開幕当日に右肩の故障で離脱。翌日から2軍の千葉・鎌ケ谷でスタートするリハビリのため、都内に移動していた。スマートフォンでチームの試合結果を調べている自分が、情けなかった。「なんで、ここにいるんだろうと」。開幕カード3戦目の先発に内定していた。マウンドにも立てずに大役を逃し、打ちひしがれていた。

 支えを受けて、返り咲いた。昨年12月に愛知学院大の同級生と交際6年を経て結婚。リハビリ中は夕方に都内の自宅に帰宅後、テレビで野球中継を見るのが日課になった。日本ハム戦以外も、中継されている試合は全て見た。「1軍で投げられないから、少しでも他のチームを見ておかないと」。隣で妻も食い入るように見ていた。「嫌な顔せず、見てくれていて」。愛情に応えるため、必死に前進してきた。

 栗山監督は「良かったよね。浦野も安心したと思う」と喜んだ。復帰明け初登板となった12日西武戦は、スタンドで観戦していた愛妻の前で黒星。この日はテレビ画面越しに白星を届けた。浦野は「ケガをしても変わらず接してくれた感謝を伝えたい」。二人三脚の野球人生に、再び明るい光が差し込んだ。【田中彩友美】