仙台育英高出身でソフトバンク3年目の上林誠知外野手(20)が、3年連続日本一を狙うチームのレギュラーを奪おうとしている。俊足巧打を生かした1番打者として工藤監督や首脳陣も期待している。宮崎キャンプ終盤の実戦練習、オープン戦で結果を残し、開幕スタメンをつかむ。
今季初の対外試合となった18日の韓国ロッテ戦で、上林は「1番・左翼」で起用された。3年目の今キャンプは初のA組スタート。朝のアーリーワークでは工藤監督が自ら打撃投手を務めたほど。外野からの返球が乱れていたが、投手野手の垣根を越えて佐藤投手コーチがスローイングを指導した。まさにチーム全体で鍛え上げている。22日、休日返上で黙々と室内で打ち込む上林の姿があった。
「開幕スタメン、規定打席を打って打率3割」が今季の目標だ。1月の自主トレは昨年に続き内川に弟子入り。ボールをバットでとらえる時間をより長くし、打った後のフォロースルーも大きくすることで、より力強く確実性のある打撃に成長している。「自分のポイントで打てるようになってきている」。仙台育英3年のセンバツでは、ワンバウンドの球を二塁打にするなど、もともとバットコントロールには定評があった。プロ入り後は、昨年8月にプロ1号で逆転満塁本塁打を放つなどパンチ力もあり、ミートポイントも拡大しつつある。
オフには仙台育英の2学年下で今季ロッテにドラフト1位で入団した平沢大河内野手(18)、オリックス6位の佐藤世那投手(18)と食事をした。上林にもまだ新人王の資格が残っており、お互い新人王を争うことを誓った。
有利な風も吹いている。本来なら内川、柳田、中村晃で外野陣は決定だが、一塁手の李大浩がメジャー挑戦で退団。内川が一塁を兼任する。トリプルスリー(3割、30本、30盗塁)の柳田も昨年11月に右肘を手術した影響で開幕は指名打者の可能性もある。現在のライバルは10年目の福田だ。
今キャンプで計測した50メートル走は5秒75。上林は「手動ですけどね」と話すが、昨年ウエスタン・リーグで盗塁王に輝いた快足はレギュラー争いの中で大きな武器となる。「まだ僕のことを知らない人も多いと思うので、覚えてもらえるようにしたい」。1年目は3軍、2年目は2軍と確実に階段を上ってきた上林が、いよいよ1軍で大ブレークする。【石橋隆雄】



