日本ハム栗山英樹監督(56)が、侍ジャパンの稲葉新監督へ「愛のムチ」を振るう。17日、フェニックスリーグ視察で訪れている宮崎で取材に応じ、来月12日に宮崎市清武総合運動公園で行われる侍ジャパンとの練習試合に、一部の主力級選手を出場させる方針を明かした。「いま鎌ケ谷にいるメンバーは行ってもらう。(今季)これだけ悔しい思いをして、もう1度しっかりとやっていく」。24歳以下が中心のフレッシュな新生稲葉ジャパンに対し、経験豊富なメンバーで勝ちを狙いに行く。

 現在、千葉・鎌ケ谷で秋季練習を行っているのは、西川、大田、中島、杉谷らの主力野手に加え、高梨、上沢、斎藤、鍵谷らの1軍級の投手たち。札幌を練習拠点にしている中田や右足首手術で入院中の大谷らは不在とはいえ、例年であれば沖縄・国頭での秋季キャンプには参加しないような選手たちも、11月中旬の実戦に向けて調整していく。

 昨オフにトレード移籍で入団し、今季はプロ入り9年目で初めて規定打席に到達した大田にとっても、飛躍した1年を締めくくる貴重な実戦の舞台。「(ボールを)見極めて、自分有利な1打席に持っていきたい。フルスイングの中で、もっと正確性を出せるようにやっているので、それを試してみたい」と見据えた。

 この日で4日間のフェニックスリーグ視察を終えた栗山監督は「やらないとクビになるというくらいのイメージでやれる選手は強い」と、覚悟を決めて必死に野球に打ち込むことを選手に求めた。今季5位に終わった日本ハムにとっても大事な練習試合となる。【本間翼】