関西を拠点に活動する、野球独立リーグのベースボール・ファースト・リーグ(BFL)が7日、「新育成システム」の立ち上げを発表した。BFLの兵庫ブルーサンダーズが向陽台高(大阪)と、和歌山ファイティングバーズが神村学園高(鹿児島)とそれぞれ教育提携を結び、育成チームを発足させる。育成チームは各チームの下部組織となり、「教育リーグ」を実施し、在籍選手はプロを目指す。いわば、サッカーのクラブチームが下部組織にユースを持つイメージだ。

 兵庫、和歌山の球団代表兼GM高下沢(こうげ・たく)氏(33)は「くすぶっている選手にもう1つ成功の道を提示したい」と説明。今後入団テストを実施し、各チーム上限31選手を受け入れる。選手は向陽台高と神村学園高の通信制で学びながら、腕を磨く。高野連には加盟しないため、プロ野球球団との交流戦にも出場が可能。海外リーグへのレンタル移籍制度も予定されている。現在、高校の野球部に所属している選手も、転入という形を取れば参加することができる。

 理念は「成功の道は1つではない」。何らかの理由で野球部を退部したり、夢を諦めかけている若い選手の可能性を広げられる。すでにナイキと大正製薬が、この活動に協賛。球児に新たな道が準備される。