最高の場面でソフトバンク内川に打席が回った。通算2000安打へ残り1本。9回2死走者なしから高田、今宮、柳田が出塁し2死満塁。3点差をひっくり返すサヨナラ満塁弾での達成を期待して球場内は最高潮に達した。だが、芯で捉えたライナーは右翼ロメロのグラブへ。内川は「つくづく残念な男だと思いました。4番としてあそこで試合を終わらせてしまうのが残念な男だと思う」と天を仰いだ。

 この日は5打席で3打数無安打。残り2本に迫った後は18打席で16打数1安打と大記録への重圧と闘う。そんな中でも5回には一時同点の中犠飛を放った。工藤監督は「犠飛もチームにとっては安打と変わらないが…。最後の1本の難しさがある」と思いやった。

 舞台は明日8日の西武戦(大宮)に持ち越しとなった。チームはオリックスに2年ぶりの2カード連続の負け越しで3位に転落。首位西武と打ち合いに持ち込むためにも、内川のメモリアル安打が待たれる。【石橋隆雄】