九産大が最大5点差をひっくり返して九共大に連勝し、春6連覇となる通算40度目のリーグ優勝を果たした。1回に1点を先制したが2回までに6失点。それでも3回に2点を返し、4点ビハインドで迎えた7回に、7安打の集中打で6得点を挙げて大逆転に成功した。大久保哲也監督(56)は「明日(第3戦)のことを考え始めていた。よく試合をひっくり返してくれた。つないでくれましたね」と笑みを浮かべ、試合後にナインの手で胴上げされた。

4番に抜てきされた森伊吹内野手(2年=大村工)がミラクルの口火と主役を演じた。7回先頭打者として中前打で出塁。「大振りせずに8割の力でいった」。打線に火をつけると同点として、この回再び回っていた打席では2死満塁から勝ち越しの中前2点適時打を放った。「4番の出番だと思った」と胸を張った。

6月10日から神宮などで行われる大学野球選手権へ、6年連続20度目の出場となる。主将の柳内一輝内野手(4年=九州学院)は「昨年4強ですが、チャレンジャーのつもりで1戦1戦戦います」と鼻息を荒くすれば、大久保監督は「今年はなんとか決勝戦に進みたい」とさらなる高みを目指す。初戦は2回戦で日本文理大(九州地区北部ブロック)と大阪商業大の勝者と対戦する。【浦田由紀夫】