就任2年目の西武松井稼頭央2軍監督(44)が、前半戦を総括した。今季は1軍同様に、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、開幕は6月19日までずれ込んだ。イースタン・リーグは44試合消化。残り40試合となった。順位こそ7位に甘んじているが、1軍へ新戦力を送り込んでいる。

松井2軍監督 コロナにより今年は開幕が遅れたので、前半戦が終わったという感覚がまだないですけど、でも春のキャンプからやってきて、その後は自粛期間もあった。そんな中、選手はここまでよくやってくれています。練習が再開してからは振る量を増やしたりして、やれることはやってきたかなと思います。

育成出身の高木渉外野手(20)は8月に昇格すると、1番に抜てきされ、プロ初安打を記録。柘植世那捕手(23)は開幕1軍こそ勝ち取ったものの、7月下旬に一時登録抹消。8月14日に再昇格を果たすと、先発マスクを任されるなど急成長している。プロ3年目でプロ初昇格の西川愛也外野手(21)は、8月16日楽天戦(メットライフドーム)で右中間二塁打を放った。

松井2軍監督 初めての1軍の雰囲気、緊張感の中で(西川は)非常にいい経験ができましたし、1本(ヒットが)出せたことは今まで本人がやってきた成果。ファームでも結果を出してきたので、その結果が1軍登録だったと思う。彼らしいヒットになったね。上出来ですよ。1軍初昇格の2打席目であの結果を出すのは、なかなかできないでしょう。

西川が登録抹消されると伝えた言葉がある。「もっと自分に厳しく、次に上がった時にはスタメンで使ってもらえるように」。決して満足させず、さらなる成長を求める。それが1軍昇格、そしてチームの強化へとつながる。高卒1年目で“稼頭央2世”のポテンシャルを持つドラフト4位川野涼多内野手(19)にも期待。「川野もいい選手。高木渉は気持ちの持ち方が変わったよね。みんな本当に成長したよね」。後半戦へ目を向ける。

松井2軍監督 後半戦に向けて1試合1試合しっかりと戦っていきます。今苦しくても、その中でどうやって戦っていくのか、どう選手が成長していけるか。チームとしても成長しなければいけないというのもあります。残り2カ月も、きっとあっという間なので1試合、1打席を大事にやってもらいたい。