日本ハム中田翔内野手(32)が17日、出場選手登録を抹消された。19年8月13日以来、約2年ぶりの抹消も、栗山英樹監督(60)の就任後で故障以外で登録を外れるのは初めて。最近5試合では16打数1安打、打率6分3厘と低迷していた。

栗山監督は「体調不良」と説明したが、直近の不振も考慮した上で、総合的に判断したとみられる。

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交流戦を1週間後に控え、主砲が戦線離脱した。中田が出場選手登録を外れた。2年前は右手母指球部挫傷によるケガだったが、12年からの栗山政権下で故障以外の抹消は、初めてだ。

異変は16日のソフトバンク9回戦(札幌ドーム)の試合前に起きていた。中田はグラウンドに姿を見せず、全体練習に不参加。試合もベンチから外れた。栗山監督は試合後に「体調不良」と説明していたが、直近の不振も考慮した上で、総合的に判断した模様だ。

中田は14、15日の同戦では計8打数無安打の5三振。最近5試合では16打数1安打と極度の打撃不振だった。栗山監督は「試合に出ている人たちも、調子がいいときと悪いときで、違う選手が2人いると思っている。レギュラーだからずっと使うんじゃなくて、調子が落ちれば違う選手を使う」と話していた。

チームは新型コロナウイルスの影響で多くの主力を欠き、再考の機会にもある。俊足が売りのドラフト2位五十幡や、伸びしろ抜群の万波らが台頭。「4番」には初めて王柏融が座るなど、新たな可能性を広げた。指揮官は西川、五十幡の「快足コンビ」を1、2番に置くことにも触れながら、固定観念をなくしたオーダーを描いている。

交流戦前、最低ラインを「5割以上」と位置付けた栗山監督。18日からは、ゲーム差5・5に付けている首位楽天との3連戦(楽天生命パーク)に挑む。中田を外す聖域なき采配で、浮沈ポイントの5月戦線を乗り切る。【田中彩友美】