中日は6日、球団OBの三沢淳氏が3日に名古屋市内の病院で中皮腫のため死去したと発表した。69歳だった。通夜、葬儀は家族葬で執り行われた。

三沢氏は島根県出身。江津工-新日鉄広畑を経て1970年ドラフト3位で中日に入団。右下手投げの独特のフォームから変化球を操り、73年から3年連続2ケタ勝利をマークするなど先発投手として活躍した。85年、日本ハムに移籍し、翌86年に現役引退。通算505試合に登板、107勝106敗6セーブ、防御率3・81の成績を残した。引退後は野球解説者や衆議院議員も務めた。

▽島根・浜田一中の1年後輩で、元近鉄、日本ハム、楽天監督の梨田昌孝氏(日刊スポーツ評論家) 突然の訃報で驚きました。中学時代の三沢さんは、三塁も守っていたし、投手としてはオーバーハンドでした。江津工高にいってから下手投げにフォーム改造し名をはせることになるのですが、鉄の重い球を作って手首を鍛えたという話をうかがいました。実家も近かったので、よく声を掛けていただいたし、プロ入り後も『この世界ではいつどうなるか分からないから、しっかり取り組むように』と激励されました。それにしても早すぎますね。ご冥福をお祈りいたします。

▽巨人原監督(プロ初打席で対戦し二飛) すごいピッチャーだなと思った。1年目の時に、やっぱりオープン戦とは違う公式戦という中で、初めて対戦した人でしたからね。非常に印象的ではありますね。人柄もとてもよかったしね。本当にご冥福をお祈りします。

◆プロ野球出身の主な国会議員 野手で巨人などでプレーした石井浩郎氏が自民党から10年参院選で初当選して2期目。同じ10年参院選では元巨人監督の堀内恒夫氏も自民党から比例代表で出馬して落選したが、13年に繰り上げ当選となって1期務めた(13~16年)。国会議員の第1号は、元阪急投手で最多勝にも輝いた白木義一郎氏で、公明党の参院議員を4期務めた(56~80年)。元南海捕手の石垣一夫氏は新進党(当時)の衆院議員を1期(96~00年)、元阪神投手の江本孟紀氏はスポーツ平和党(当時)の参院議員を2期(92~04年)、三沢氏は新進党の衆院議員を1期(96~00年)務めた。