エース級の数字を自ら返上する。西武今井が、埼玉・所沢市内の球団事務所で契約を更改後、入団時からの背番号「11」を来季から「48」に変更すると明かした。

「11番の6年間、貢献できていない部分があった。48番を背負い、1試合1試合、今までと違ったモチベーションでマウンドに立った方が結果に結びつく。もっと成長するのではないかと、変更を決意しました」

“剥奪”でなく直訴で、大きい番号を選ぶのは珍しい。今季は5勝1敗、防御率2・41。開幕から出遅れ、年俸も600万円減の4500万円。殻を破る決意の意味もある。渡辺GMからの「本当にいいのか?」との念押しも揺るがなかった。

新しい「48」には意味がある。「先輩の番号をもらってマウンドに立つ時。11番の時以上にモチベーションがあるのではないか」。先輩とは今季で引退した武隈祥太氏。自主トレを一緒に行うなど公私とも親しい。先月23日、武隈氏の引退セレモニーでは大粒の涙で花束を渡した。その帰路の車中で球団に意向を伝えた。武隈氏の思いを受け継ぎ、飛躍の糧とする。「活躍する選手が11番をつけていたからエース(の数字)と呼ばれると思う。何番をつけるかではなく、誰がつけるかが大事」。「48」を獅子のエース番号に染めていく。【上田悠太】

【契約更改】大幅ダウン・大幅アップ選手など契約更改情報>>