日本相撲協会は27日、大相撲名古屋場所(7月10日初日、愛知県体育館)の新番付を発表した。

 3横綱の正位、東西は夏場所と変わらない。2場所連続13勝を挙げている東大関の稀勢の里(29=田子ノ浦)には、横綱昇進の期待がかかる。照ノ富士(24=伊勢ケ浜)は2度目のかど番となる。

 新関脇は2人。魁聖(29=友綱)はブラジル出身力士では初めてで、現師匠(元関脇魁輝)が89年5月に部屋を継承して以降では、魁皇(元大関)以来2人目。栃ノ心(28=春日野)も、ジョージア出身力士では初めてで、現師匠の継承後では3人目。また、三役経験者が幕下陥落後に新関脇になったのは、昭和以降では初めてだ。ちなみに外国出身力士の新関脇は17、18人目になる。

 小結は、東が琴勇輝(25=佐渡ケ嶽)で西が高安(26=田子ノ浦)。琴勇輝は、新関脇翌場所に初めての小結で、高安は9場所ぶりの小結に戻った。

 新入幕の北■磨(きたはりま、29=山響)は、現師匠が昨年11月に北の湖部屋を継承してからは、初めての新入幕。北の湖部屋入門力士としては5人目の幕内力士になる。初土俵以来、所要85場所での新入幕は、史上9位タイのスロー昇進になる。

 再入幕は13場所ぶりの千代の国(25=九重)、2場所ぶりの豊響(31=境川)、3場所ぶりの輝(22=高田川)、4場所ぶりの佐田の富士(31=境川)、7場所ぶりの荒鷲(29=峰崎)の5人を数える。

 新十両は、先場所の宇良(24=木瀬)に続き史上117、118人目の学生相撲出身となる大輝(23=八角)と浜口改め志摩ノ海(木瀬)の2人。大輝は、93年9月の部屋創設以降、ちょうど10人目の関取。埼玉県出身では19人目、日体大からは8人目の新十両で、初土俵以来所要8場所は、6位タイのスピード昇進(年6場所制となった58年以降初土俵、幕下付け出しを除く)となった。志摩ノ海も、03年12月の部屋創設から、ちょうど10人目の新十両。三重県出身では戦後11人目、近大からは10人目の関取誕生となった。

 再十両は、ともに2場所ぶりの阿武咲(19=阿武松)旭大星(26=友綱)と、8場所ぶり復帰の琴恵光(24=佐渡ケ嶽)の3人。なお西幕下2枚目の明瀬山(30=木瀬)は、今年3月の春場所が新入幕だった。新入幕の翌々場所に幕下陥落は、08年名古屋場所の境沢以来、戦後5人目になる。

 7月8日の取組編成会議で、幕内の初日、2日目の対戦相手が決定する。

※■は石ヘンに番