大相撲で初土俵以来、連続出場記録を継続中の“鉄人”、前頭玉鷲(38=片男波)が、8つ目の金星獲得への意欲を語った。夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)に向けて21日、都内の部屋で稽古後、開口一番「次は横綱出るんですか?」と記者に逆質問。4場所連続休場中の、横綱照ノ富士の出場可否を確認した。現状、夏場所は出場の意向と聞くと「じゃあ、頑張って横綱と当ててもらうまで勝たないと。金星を狙いたいですね」と、8カ月ぶりの顔合わせ、さらには打倒への意欲を隠さなかった。
照ノ富士には直近5度の対戦で4勝と“横綱キラー”ぶりを発揮している。照ノ富士が横綱に昇進後に勝ったのは、その4勝が全てだが、いずれも玉鷲が前頭だった時のもので、金星4つを量産して通算7つとした。歴代最多の金星16個を獲得した安芸乃島(現高田川親方)の数字は遠いが、現役では逸ノ城の9個に次いで、遠藤らと並んで2番目に多い。今場所、照ノ富士戦が実現して勝てば、現役では単独2位となる。
ただ、先場所は東前頭筆頭で3勝12敗と、大きく負け越した。5月1日に発表される新番付では、幕内中位から下位となる可能性が高い。仮に横綱との対戦が組まれない位置まで番付を落としていても「勝ち続けていけば当ててもらえると思う。まずは早く勝ち越したい」と、好成績で対戦をアピールしたい考えだ。
現在、行われている春巡業は「右足関節変形関節症」で、初日から休場している。この日の稽古後も「右というか両方の足首がちょっと」と、違和感を取り除くことができない状態が続いている。「説明が難しいけど、靴下がズレているような感じ」と、足裏で感じるはずの土の感触を、ズレて感じている気持ち悪さがあるという。ただ、そこは“鉄人”。「本場所を休むようなことはない」と言い切った。
残り5カ所で行われる春巡業には合流することなく、今後も部屋で稽古を続ける予定だ。部屋では弟弟子の十両玉正鳳らに胸を出して調整中。足首と足裏の違和感も、連日の稽古で、一時よりは快方に向かっている。そして何よりも「横綱が出るとなったらイキイキしてくる」と、笑顔で語った通り、来場所のモチベーションを得た。心身ともに上昇カーブを描いたまま、来場所に突入するつもりだ。

