日本相撲協会は25日、新年最初の本場所となる大相撲初場所(来年1月14日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。

日本相撲協会が発表した、部屋別・出身地別の集計表によれば初場所の力士総数は、全44部屋に九州場所から7人減って599人が所属する。力士数が500人台になるのは79年春場所(585人)以来、約45年ぶりのこと。では部屋別、出身地別のナンバーワンはどこか…。データを紹介します。

【部屋別力士数】

先場所に続き、九重部屋が25人でトップ。24人で佐渡ケ嶽部屋と高砂部屋が続く。

木瀬部屋が22人で4位、玉ノ井部屋が21人で5位。追手風部屋と伊勢ケ浜部屋が20人で続き、ここまでが20人超えの部屋となる。さらに19人で出羽海部屋が8位で、18人の6部屋(境川、式秀、高田川、二所ノ関、八角、宮城野)までがトップ10となっている。

さらに17人で立浪部屋、16人で春日野部屋、時津風部屋が並び、15人は荒汐、伊勢ノ海の2部屋で、ここまでが15人を超す部屋となっている。

この中で、伊勢ケ浜部屋と追手風部屋は、ともに力士20人中6人(ともに幕内4人、十両2人)が関取で、関取輩出率は30%の高さで、力士15人以上の部屋の中で関取輩出率はナンバーワンを誇る。木瀬部屋(力士22人中6人が関取)も27%、高田川部屋(力士18人中4人が関取)も22%と高い。

参考までに力士数5人以上15人以下の部屋でみると、力士数9人の所帯ながら2人が関取の常盤山部屋も22%と高い。ちなみに錦戸部屋は、力士が十両の水戸龍と序ノ口の2人だけ。片男波部屋も力士4人中、玉鷲と玉正鳳が関取で、ともに“関取輩出率50%”だ。

関取輩出数では、単独トップの7人から1人減ったものの、6人を擁する前述の追手風部屋と伊勢ケ浜部屋、木瀬部屋がトップ。高田川部屋の4人(幕内と十両各2人)が続き、関取3人の九重部屋(十両3人)佐渡ケ嶽部屋(幕内2人、十両1人)境川部屋(幕内3人)二所ノ関部屋(幕内2人、十両1人)立浪部屋(同)がこれに続く。なお関取不在の部屋は12部屋。

力士数の最少は、前述の錦戸部屋の2人で水戸龍が奮闘している。前述の片男波部屋が4人、新興の安治川部屋は弟子の数を6人に伸ばしている。なお、力士数1ケタは九州場所から2部屋増えて15部屋となっている。

【出身地別力士数】

ここ数年の傾向で、日本全国の人口比率に準じている順位に、ほとんど変動はない。1位は、47都道府県で唯一の50人超えとなっている東京都が51人でトップ。以下<2>先場所は三役に3人が名を連ねた埼玉県32人<3>名古屋場所開催の愛知県30人<4>大関貴景勝も出身地の兵庫県28人<5>関脇琴ノ若が出身の千葉県27人<6>春場所開催の大阪府と神奈川県の各26人<8>正代を生んだ熊本県と、現役関取輩出数が9人と出身地別最多で、横綱照ノ富士や現役2大関らを輩出し、ついにトップ10入りしたモンゴルの各21人<10>九州場所開催地の福岡県20人で、ここまでが20人超え&トップ10となっている。

以下は、静岡県と鹿児島県が各18人で並び、幾多の横綱を輩出した“相撲どころ”の北海道が17人で続く。さらに、若元春が出身地の福島県が15人、横綱稀勢の里を輩出した茨城県と岐阜県が14人で続く。北海道同様、やはり多くの名力士が誕生し、関取輩出を続けている相撲どころの青森県は、2ケタ10人をキープして20位タイ。それでも、関取は4人おり“相撲どころ”の看板は健在だ。なお47都道府県の最少は1人の鳥取県。滋賀県と佐賀県が2人となっている。

国別ではモンゴルの21人がダントツでウクライナが2人。中国、ロシア、ブルガリア、カザフスタン、フィリピンが各1人となっている。そのうちブルガリア(碧山)、カザフスタン(金峰山)、ロシア(狼雅)は、その1人がいずれも関取で“関取輩出率100%”。国を背負いながら孤軍奮闘している。

なお単純計算ではあるが、都道府県別で関取輩出率20%以上は、10人中4人が関取の青森県と石川県の40%がトップ。<3>山形県28・6%(7人中2人)<4>鹿児島県22・2%(18人中4人)<5>茨城県21・4%(14人中3人)の5県が20%超えとなっている。