レジェンド高橋みなみの突然の振りに宮島亜弥が告白

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

 V3、卒業、結婚発表と今年もいろいろなことが起こった「第9回AKB48総選挙」でした。荒天により、初の無観客でのイベントでどうなるかと思いましたが、メンバーがメンバーを祝福したり、ともに悔しがったりする姿がとても印象的でした。

 さまざまなドラマが展開された中、個人的に拍手を送ったのは、NGT48研究生の宮島亜弥(19)が70位にランクインしたことでした。速報発表で31位につけていたのですが、昨年圏外からの、無名の研究生の躍進でした。

 今から約2年前の15年秋。月刊AKB48グループ新聞の企画で、当時48グループ総監督で、卒業を控えていた高橋みなみ(26)と、高橋に憧れてNGT48に加入した加藤美南(18)の対談を都内で行いました。取材部屋の片隅から、対談を見守るメンバーがいました。取材前に、加藤とともに別の仕事をしていた宮島が「ぜひ見学させてほしい」と願い出てくれていたのでした。

 対談も終盤に差し掛かったとき、高橋から宮島に「せっかくだし、何か聞きたいことある?」と声を掛けました。大黒柱としてグループを10年間支えてきたレジェンドから、まだアイドルに成り立てのメンバーへの突然の振り。宮島は少し戸惑いながらも、勇気を振り絞って質問しました。

 宮島 まだ始まったばかりなんですけど、私、ここ(グループ)にいていいのかなって悩んでます…。

 当時は、NGT48が結成されてわずか2カ月ほど。劇場オープンに向けて、レッスンを重ねていた時期でした。新潟・長岡で生まれ育った純朴な少女は、「自分を変えるチャンス」と決意し、周囲からの薦めもあってオーディションを受けて合格したものの、初めての歌やダンスレッスンはもちろん、アイドルとしての活動に自信が持てていませんでした。そんな宮島を見て、高橋は答えました。

 高橋 分かるよ。見えない不安があるんだよね。早い段階から「もう辞めたい。何がきついか分からないけど、いても意味がない気がする。それって、自分だけ?」って思ってしまうメンバーは珍しくないんだけど、みんなきつい時期はあって、つらさを迎えるタイミングに時差があるだけなの。だから、まだ何かを決めつけるのは早いし、3年は絶対やりな。これから、知らない間に踊れるようになったり、しゃべれるようになるし、「何でこんなに私に応援してくれる人がいるの? その人達のために辞めたくない」と思うときが絶対来る。今は自分に負けちゃダメだよ。

 ただでさえウルウルしていた宮島の瞳は、さらに涙であふれました。それでも、レジェンドからの金言をしっかりと受け止めていました。

 年が明けた16年1月、NGT48劇場がオープンし、本格的にグループが動きだす中、宮島は研究生としてスタートを切ることになりました。その日の夜、悔しさは胸にしまいつつ「ここから頑張ります」と話す姿から、いつもはおっとりしている宮島が、精神的に少し強くなっているように感じました。

 その後担当を離れましたが、宮島の頑張りはスタッフら関係者からも聞いていました。劇場公演では、出演できない正規メンバーの代わり(アンダー)を務めることが多いのですが、あらかじめ決まっているポジションだけでなく、複数のポジションを自発的に覚えて、出演機会を増やしたり、自分に自信をつけている様子が伝わってきました。

 迎えた今年の総選挙本番。沖縄のステージに立つ宮島の姿がありました。涙ぐみながらも堂々とスピーチしました。

 宮島 私は自分に自信がなくて、アイドルになってからも、キラキラした世界で場違いじゃないかと思ってて、自分から前に出るのもすごい苦手で、それを一生懸命支えてくださったファンの皆さんがいたから、夢のようなランクインをすることができて、本当に幸せです。応援してくださった皆さんを幸せにできるように頑張ります!

 あの助言から2年もたたずして、1つの結果が出ました。総選挙後、あるイベントに出演した高橋に、当時のことを覚えているか聞いてみました。

 高橋 やっぱり、あの時のみやじー(公式愛称は、あやにゃん)ですよね! ランクインして、ここからがまた勝負。頑張ってほしいですね。

 AKB48グループは、結成から12年目を迎えているが、こうやってグループのイズムが継承されていくのだと、改めて実感したのでした。

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