今のAKB支える峯岸チルドレン、込山らイズム継承

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

AKB48で、現役メンバーでは唯一の1期生、峯岸みなみ(27)が、卒業を発表した。

10日、チームKの東京ドームシティホール公演終了後に囲み取材に応じた。波瀾(はらん)万丈とも言える14年のアイドル人生を振り返り「本当に普通の中学生がここまで良くも悪くも世間に名をとどろかせられたのは、AKB48というものがあったからこそ。現役中にアイドルとして還元することとか、なかなか他の卒業メンバーと比べたらできなかった気がするので…」と少し自虐的に語ったが、頼れる先輩として、残した功績は大きい。

転機となったのは、13年1月に週刊誌に報じられたスキャンダルによって、研究生に降格したことだ。当時研究生だったのは、12期生の大森美優(21)らと、13期生、14期生のメンバー。研究生だけの公演は好評で、勢いがあった中、1期生が突然やってくる形となった。峯岸は15年ころの取材で「申し訳なくてしょうがなかった。みんなが伸び伸びとやっている中に入って、空気も変わっちゃうだろうし、私のことを見たくないファンの方もたくさんいたと思う。みんなの公演に影響をきたすと申し訳ないと後ろめたい気持ちでいっぱいでした」と述懐していたこともあった。

それでも、峯岸の経験は、当時まだ中高生だった研究生に十二分に生きた。峯岸は1期生として、当時13歳で加入。ブレークするまでの過程を中心メンバーとして歩んだ。一方で、センターポジションに立つことはなく、選抜メンバーから落ちることもあるなど、酸いも甘いも知り尽くしていた。勢いがあるとはいえ、思春期がゆえに悩みも多い世代にとって、峯岸のアドバイス一言一言が胸に刺さっていた。

研究生たちは、13年6月、姉妹グループを含めて単独で日本武道館公演を成功させ、同8月にチーム4の再発足とともに昇格した。その「第1期峯岸チーム4」(13年8月~14年4月)には、現在チームBキャプテンの岩立沙穂(25)、チーム4キャプテンの村山彩希(22)、STU48のキャプテンを兼任する岡田奈々(22)がいた。

そして「第2期峯岸チーム4」(14年4月~15年8月)には、現在48グループ総監督の向井地美音(21)、チームKキャプテン込山榛香(21)が研究生から初めて昇格して所属した。彼女たちからは「みぃちゃんに話を聞いてもらった」「みぃちゃんに声を掛けてもらった」という声をよく聞いた。イズムを継承した“峯岸チルドレン”たちは、確実に今のAKB48を支えている。

8日の卒業発表後、村山は「やっぱり寂しい。活動していく上で、私はみぃちゃんに何度も助けられました」。岩立は「居てくれるだけで安心するから、沈んでる時、そばに行きがちです。たくさんお世話になった先輩!」。岡田は「まよったとき こまったとき 導いてくれたのはみぃさんでした。みぃさんあっての岡田奈々。尊敬出来て、愛しくて 仲良しの先輩! 育ての親!」とそれぞれ思いをつづった。

峯岸は「今は、自分の意見を必要としてくれるのがうれしいし、自分の一言で若いメンバーが変わっていったりするのが楽しいですね」と話しつつ「彩希とか奈々とか、みんな慕ってくれて、そこらじゅうで私の名前を言ってくれたり、いい後輩に出会えたと思う。でも友達に近い感覚もあるので、『いい年だもんね。幸せになる1歩なら良かったですね』というスタンスもあるみたいですけどね」。ちょっぴりいじられるのをほほ笑ましく受け止めるのも、また峯岸らしいと感じた。【大友陽平】