日向坂46の四期生オーディションで、正源司陽子(しょうげんじ・ようこ、16)が日刊スポーツ「坂道の火曜日」賞に輝いた。単独インタビューで、加入のきっかけや今後の意気込みを明かした。持ち前の根性で努力を積み重ね、スターダムへとつながる坂道を駆け上がる。【横山慧】

照れながらも得意な空手の形を披露した日向坂46正源司陽子(撮影・横山健太)
照れながらも得意な空手の形を披露した日向坂46正源司陽子(撮影・横山健太)

アイドルを志したきっかけは、音楽だった。3歳からピアノを始め、中高は吹奏楽部でフルートを担当。「音楽は私の一部です」。小6だった18年末の「NHK紅白歌合戦」、欅坂46(現櫻坂46)「ガラスを割れ!」のパフォーマンスを見て心が動いた。「衣装も雰囲気も曲調も、概念を正面からぶっ壊されました。あの衝撃は忘れられません」と強くうなずいた。

「坂道」グループに興味を持ち、曲を聞くようになった。昨年2月、乃木坂46に加入した5期生を見て「キラキラしていて憧れました。そんな時、姉が食事中に『日向坂46がオーディションやってるよ』って言ってくれて」。人生初のオーディション挑戦を決意した。

昨年9月に加入が発表された。「日々のレッスンが楽しくてしょうがないんです。幼い頃からやりたかったこと。『このチャンス絶対無駄にしないぞ』って思って。四期生みんながいい子たちだったおかげで頑張れます」と感謝した。「難しくて泣きたくなる時もあるんですけど、ダンスを覚えた時に全身で曲にのめり込む感覚が楽しくて。病みつきです」と笑った。

父と姉の影響で小1から始め、中1まで6年以上続けた空手でガッツを植え付けられた。「小学生だと男女混合でやる時もあって。年上の男の子の攻撃が体に当たっちゃって、しばらく息ができなくなっちゃうこともありました」と回想。好きな「形」は父親が披露していた「マツムラローハイ」だという。「大人と組んで練習もしたし怖かったんですけど、心は折れずに続けていました。ちょっとは、根性あるかもしれません」と笑った。

照れながらも得意な空手の形を披露した日向坂46正源司陽子(撮影・横山健太)
照れながらも得意な空手の形を披露した日向坂46正源司陽子(撮影・横山健太)

品性と愛され要素を兼ね備えたルックスと、実直な性格で、早くもファンの心をつかんでいる。2月開催の四期生初単独イベント「おもてなし会」では「ドレミソラシド」でセンターにも立った。それでも「なんとか踊り切れたんですけど、すぐ息切れしてしまうので…」と反省。「体力づくりは今後の一番の課題だと思っています。先輩方は走りっぱなしでも笑顔でずっと踊っていて。本当にすごいです」と力を込めた。

「私、本当に何もできないので。でも、何かできないことに気づいたら、どれだけ時間がかかってもそれを次にできるように努力して、成功するまで食らいついてきました。努力と根性。その姿を見ていただけたらうれしいです」

4月1、2日に横浜スタジアムで行われるシングルデビュー4周年記念ライブ「4回目のひな誕祭」にも出演予定だ。「人生って、選択の連続だと思うんです。いろんな選択で悩んだ時、つらい時、しんどい時に隣にいられるような、寄り添えるようなアイドルになりたいです」と誓った。「まずはひたすら、1つ1つ目の前のことで努力を積み重ねて、日々精進していきたいです!」と意気込んだ。グループカラー「空色」の日向坂46に、ひときわ輝く新星が現れた。

◆正源司陽子(しょうげんじ・ようこ)2007年(平19)2月14日、兵庫県生まれ。愛称は「ファンの方からは『しょげこ』、先輩方や同期からは『よーこ』と呼ばれるのが好きです」。憧れの先輩は金村美玖。156・5センチ。血液型B。