大阪を舞台に、妻を亡くした男の後妻となって資産を奪う女を描いた映画「後妻業の女」(8月27日公開)のなにわクルーズ会見が5日、大阪・道頓堀川で行われ、主演の大竹しのぶ(58)豊川悦司(54)笑福亭鶴瓶(64)鶴橋康夫監督(76)と原作の黒川博行氏(67)が出席した。

 関西人の豊川、鶴瓶は、主人公小夜子を演じた大竹の“えげつないオバハン”ぶりを絶賛。豊川が「昔、通天閣の周りにあんなおばちゃん、いっぱいいましたからね」と言えば、鶴瓶は「そうそう。シミーズ1枚で前髪にカラーをちょこんと付けて、ウロウロしとるオバハンね。ほんまぎょうさんおったわ」。試写を2度見た黒川氏も「僕は映画フェチで年に150本ほど見るけど、その中でも相当出来がええ映画。小夜子は原作では69歳で、大竹さんは10歳ほど若いけど、本当にピッタリ。他の女優さんは思い浮かばんぐらいです」と褒めちぎった。

 ただし、鶴瓶はひとつだけ納得がいかない点を強調した。映画では後妻業の小夜子を自慢の“スカイツリー”で逆にたらしこむ不動産王の舟山を演じた。

 「オファーが来た時『大竹しのぶとベッドシーンがある』という事で話を受けたんですよ。脚本には『…をまさぐる』とかいう表現もあった。そやのに、撮影になったら体も全然触らせよらんわ、キスも拒むわ。ほんで監督はOK出す。おまけにめちゃめちゃごっつい“前張り”つけられてね。ほんま、どないなってんねんっちゅう話ですわ」

 大竹は「う~ん、自然と拒否しちゃいました」「豊川さんとだったらいいけど…」と鶴瓶の愚痴を笑い飛ばした。そんなことより、道頓堀川を約30分航行しながらという、前代未聞のクルーズ会見を「長年映画のお仕事をしてますけど、こんなの初めてで楽しい!」とニコニコしていた。