元乃木坂46の深川麻衣(25)が、田中麗奈(36)香里奈(32)高良健吾(28)らが所属する芸能事務所、テンカラットに所属していたことが13日、分かった。このほど日刊スポーツのインタビューに応じた。本格派の女優を目指して、再スタートを切る。

 アイドル時代、毎日のように着ていた乃木坂46の制服ではなく、落ち着いたロングスカート姿だ。髪も切ってセミロングにした。「取材を受けることも久しぶりですね」。少し緊張気味にほほ笑んだ。今年6月のグループ卒業時にはまだ進路が確定していなかったため、ファンに向けて芸能活動を続けることを伝えていなかった。「やっと報告ができます」と喜んだ。

 11年8月に乃木坂46に加入。シングルCD特典のプロモーションビデオや、乃木坂46内での舞台などを経験するうち、演技への興味がわいてきたという。

 「一昨年くらいから、女優業を意識するようになりました。仕事の合間に映画を見て、ノートをつけるようにしていました。去年は60本を目標にして結局79本、これまでに100本以上は見ています」

 今年1月、グループからの卒業を発表。スタッフらと卒業後の進路を相談していく中で、移籍先としてテンカラットが浮上。「1人1人が輝くため、タレントに合ったマネジメントをしていく」という同事務所の方針も深川の意思と合致し、所属が決まった。事務所の先輩たちに、憧れの女優も多かったという。

 「香里奈さんは、映画『パレード』の陰のある演技がすごく好きです。華やかできれいなモデルさんとしてのイメージもあったので、意外でした。田中麗奈さんの映画『東京マリーゴールド』も好き。先輩方のように、いろいろな表情を見せられるようになりたいです」

 乃木坂46時代は、柔らかい人柄と癒やし系の笑顔でファンやメンバーから「聖母」と呼ばれた。今は「型にはまらず、波瀾(はらん)万丈な人生を送る役もやってみたい。朝ドラのような、歴史の背景があって、昔の暮らしを表現する役にも興味があります」と幅広い意欲を示している。

 乃木坂46卒業から3カ月弱。恋愛も解禁されたが、「(恋の兆候は)ないです! 卒業したからと言って、すぐ恋愛しなきゃいけないというわけではないですし。今は勉強の方が優先ですね」と笑う。現在は日々演技のレッスンに励む。「乃木坂46を知らなかった方々の目にも留まるような演技ができれば。何歳になっても、その年齢なりの良さがあると言ってもらえるような女優さんになりたいです」と意気込んだ。

 乃木坂46で選抜常連だった人気メンバーが卒業したのは初めて。注目されていた進路も決まり、目標も定まった。本格的に女優を目指す25歳の再スタートは、希望に満ちている。【横山慧】

 ◆深川麻衣(ふかがわ・まい)1991年(平3)3月29日、静岡県出身。乃木坂46の1期生として11年8月に加入。12年8月発売の3枚目シングル「走れ!Bicycle」以降、全シングルで選抜入り。13年日本テレビ系ドラマ「49」に出演。昨年のテレビ東京系「初森ベマーズ」では、幼い弟と妹の面倒を見ている一風変わった女子高生を演じた。乃木坂46での愛称は「まいまい」「聖母」。162センチ。血液型O。