ジョニー・デップ(54)が現地時間の22日、英国のグラストンベリーで開かれた映画祭で、「トランプ米大統領を暗殺したい」と暗示するような発言をしたとして注目を集めている。

 英ガーディアン紙によると、デップは1500人ほどの観客が集まった映画祭の席上、2004年の映画「リバティーン」を紹介した際、「トランプは助けが必要だ。彼が行けるような素晴らしくて、非常に暗い場所がたくさんあると思う」と話し始めると、客席から歓声があがったという。

 デップは自分の発言が議論を呼ぶことは明らかであることを知ってか、「これはただの質問だ。何もほのめかしているわけではない。ところで、これはメディアで取り上げられることになるだろう。恐ろしいことだ。ここにいる皆も、ニュースの一部になるのはいいね」と前置きした上で、「俳優が大統領を暗殺して、どのぐらい経つだろう?」と質問を投げかけたという。

 さらに、「ハッキリさせてもらおう。僕は俳優じゃない。生活のためにウソをついているだけ。だけど、それももう大分やってきたし、やめる時が来たかも」などと語ったという。エイブラハム・リンカーン元米大統領が1865年、当時の有名俳優ジョン・ウィルクス・ブースに暗殺されたのは有名な話で、デップの質問はこのことを指していたとみられる。

 ここ数週間、トランプ大統領をやゆする過激な発言やパフォーマンスが続いており、コメディアンのキャシー・グリフィンが、トランプ大統領の血まみれのマスクを手にした写真を公開し、議論を巻き起こしたが、後に謝罪した。(ニューヨーク=鹿目直子)