俳優を引退することが明らかになった米映画「ギャング・オブ・ニューヨーク」(2002年)などで知られる演技派の英俳優ダニエル・デイ=ルイス(60)が、引退後はファッションの道に進むのではないかと伝えられている。史上初めてアカデミー賞主演男優賞を3回受賞したデイ=ルイスは、「個人的な決断で俳優を引退する」と代理人が発表し、映画界に大きな衝撃を与えていた。引退理由は明らかにされていないが、米メディアは最後の作品となる新作映画で1950年代に英ロンドンのファッション界で活躍した裁縫師を演じたデイ=ルイスは、役作りのためにファッションについて勉強する過程で裁縫師に興味を持ったと伝えている。90年代にも5年間にわたって俳優を休業してイタリアで靴職人の修行をしたこともあり、ファッションには元々興味があったようだと伝えている。

 「マイ・レフトフット」(1989年)、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(2007年)、「リンカーン」(12年)で史上最多となる3度のアカデミー賞主演男優賞を受賞しているデイ=ルイスは、よりリアルな役作りのために3年もの年月を費やすこともあると言われている。「華々しく終わりたい」と友人らに話していたとも言われており、引退後は華麗なる転身を図る可能性も十分にありそうだ。(ロサンゼルス=千歳香奈子)