女優唐田えりか(20)が映画「寝ても覚めても」(浜口竜介監督、9月1日公開)で、初ヒロインを務めている。同作はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出。5月には同地でレッドカーペットを歩いた。昔の恋人と同じ顔の男性と交際中に、昔の恋人と再会する女性役で、主演東出昌大を相手に、存在感を示している。

ただ、女優としての経験が浅いため、監督には「役作りをどうしたらいいか」と素直に聞いたという。「監督には『あなたの中から出てくる物をただ見たいし、それを撮りたい』と言われました」。

監督の信頼と同時にあふれる才能を感じられるが、演技は苦手意識があり、向いていないと思っていたという。「そんな時にこの作品が決まりました。芝居に全く自信がありませんでしたが、やっと女優のスタート地点に立てたかなと。今までは『できないからやりたくない』でしたが、『できないから知りたい』に変わりました。前向きになれました。ここからが勝負」と話した。

今後については「芝居に対してウソがない女優。つまり、ちゃんと感じて自分の内側から出てくる感情を取り繕うことなく正直に表現したい。直感も信じているので直感を大事に生きたい。作品を通じて誰かの力になれたらうれしいです。目標はまたカンヌに立つことです」とあくまでも前向きだ。【中野由喜】

◆唐田(からた)えりか 1997年(平9)9月19日、千葉県生まれ。14年9月に芸能活動開始。15年フジテレビ系連ドラ「恋仲」で女優デビュー。ドラマはNHK「ブランケット・キャッツ」日本テレビ系「トドメの接吻」。映画は「ラブ×ドック」など。女性ファッション誌「MORE」専属モデルとしても活動中。167センチ。血液型A。