「紫猫のギリ」(脚本・中瀬理香、演出・IKAAN)の公開舞台げいこが23日、東京・池袋のシアターグリーン BOX in BOX THEATERで行われた。

本作は、殺陣やアクションをふんだんに盛り込んだファンタジー作品。江戸時代を舞台に、化け猫として生まれた主人公・ギリの葛藤や、ギリと仲間の友情が描かれる。

キャストには、劇団プレステージの石原壮馬、太田将熙、30-DELUXの村瀬文宣、森大、竹之内景樹、西村信章、劇団4ドル50セントの奈波慎剛に加え、小野匠ら劇団の枠を超えた注目の若手俳優が集結した。

主人公のギリを演じる石原は「殺陣のシーンがめちゃくちゃ出てくる役です。侍を切って切って切りまくりますが、胸の内に秘めた憎しみをうまく表現できたら」と意気込みを語った。

舞台は殺陣が満載。総げいこ時間の約7割を殺陣に費やしたという。石原は、「1日7、8時間を殺陣のけいこだけに使った日もあります」と、今回が殺陣初挑戦とはとても思えないほど見事な剣さばきの裏側を明かした。

殺陣の振付を担当した梅田妙庵役も演じる森は「石原君が演じるギリは化け猫なので人間ばなれした、けものっぽい動きを意識しました」と語り、石原も「かみついて肉をひきちぎる動きなど、侍ではやらないような戦い方や、猫らしいポーズも入っています」と話した。

演出のIKAANは「台本がおもしろければいいという作品だったので、当初は誰が誰かよくわからないままキャスティングしましたが、それが見事にはまっていてすごい。このままスピンオフもできそうなくらい。キャストの個性をぜひ楽しんでいただければ」と俳優陣を絶賛した。

石原は、「これだけ殺陣が多い作品なので『けがをしない、させない』をモットーに、江戸っぽい感じやファンタジーの世界観をみなさんに楽しんでいただければ」と舞台をアピールした。

東京公演は1月23日から2月3日まで。大阪公演が3月1日から3日までABCホールで上演される。