脳科学者の茂木健一郎氏(56)が、ジャニーズ事務所がSMAPの元メンバー3人を民放テレビ局に出演させないよう圧力をかけたとの疑惑をめぐり、テレビ関係者に対する思いをつづった。

茂木氏は19日、ツイッターを更新。公正取引委員会が17日までに独禁法違反(不公正な取引方法)につながる恐れがあるとして同事務所を注意したとされる報道を受け、「テレビ関係者や芸能関係者とお話ししていると、事務所の圧力とか、うわさレベルではよく耳にする」と言及。「だけど、ほんとうはそういうことはあってはいけないのであって、テレビ局だって、よい番組をつくろうとしたら、1人1人の資質や可能性を見て、キャスティングするはずだ。よいコンテンツ、すてきなエンタメをつくろうと思ったら、1人1人の個性に寄り添っていちばんいいキャスティングをするのがプロというもので、テレビ関係者は当然そう行動していらっしゃると思うし、またそうではないといけないのだと思う」と私見を述べた。

ジャニーズ事務所は「弊社がテレビ局に圧力などをかけた事実はなく、公正取引委員会からも独占禁止法違反行為があったとして行政処分や警告を受けたものでもありません」と疑惑を否定した上で、「とはいえ、このような当局からの調査を受けたことは重く受け止め、今後は誤解を受けないように留意したいと思います」とコメントしている。

茂木氏は、ジャニーズ側のコメントを受け、大手芸能事務所が圧力をかけるという「噂」に萎縮したテレビ局や番組制作サイドが忖度することで今回のような問題が生じていると推測。「そういう『噂』自体が、いろいろな人を萎縮させたり、忖度(そんたく)させたりするんだから、そういう噂を笑い飛ばして、アホらしいと否定して、さっさと良いコンテンツを作る最適キャスティングだけに集中する。そうなって欲しい」との思いをつづった。