俳優佐野勇斗(はやと=21)が23日、大阪市内で、初主演舞台「里見八犬伝」(11月2、3日=梅田芸術劇場)の取材会に臨んだ。

「小さい頃、よくチャンバラをして遊んでいました。殺陣にあこがれがあったのですが、実際、稽古で取り組んでみて、今は苦戦しています」

殺陣は初挑戦だといい、悪戦苦闘している現況を明かした。今作は、滝沢馬琴の長編小説「南総里見八犬伝」をもとにした「アクションエンターテインメント時代劇」で、4回目の上演になる。

佐野は、ダンスボーカルユニット「M!LK」のメンバー。14、17年に主人公・犬塚信乃を演じた事務所の先輩、山崎賢人から主役のバトンを受け継いだ。

佐野は「映像、舞台それぞれに良さがあるけれども、舞台は生のお芝居を届けするもので、見てくださるお客さんへの伝わり方が違うように感じています。舞台には興味がありましたが、自分が出演する-となると、怖さがありました」。素直な思いも吐露した。

「里見八犬伝」という作品については「誰か1人に焦点を当てるのではなく、8人それぞれが抱えている苦悩が舞台では描かれています。人間、誰しもが抱えている悩みに立ち向かう八犬士の姿に心を打たれました。どなたがご覧になっても8人誰かに共感して、自分を投影して、見ていただけると思います」と話していた。

今作は、千葉県南総文化ホールで10月14日に開幕。大阪公演以外にも、東京(なかのZERO大ホール、10月17~21日)、福岡(福岡サンパレス、11月12日)、愛知(名古屋文理大学文化フォーラム、11月23、24日)などでも上演される。