ギャートルズの世界?NHK「エール」初回冒頭注目

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

先日、30日にスタートする次期NHK連続テレビ小説「エール」(月~土曜、午前8時)の第1週(1~5話)の試写を見ました。

作品は「栄冠は君に輝く」や「六甲おろし」「長崎の鐘」などで知られる作曲家古関裕而氏とその妻をモデルに、音楽とともに生きた夫婦の物語。ネタばらしになるといけないので、詳細は明かしませんが、視聴者は、まず初回の冒頭に驚かされると思います。

初回はまず、ギャートルズの世界を思わせる紀元前1万年前の設定やフォーク全盛期の設定などいろんな時代設定で主演の窪田正孝とヒロインの二階堂ふみが登場し、音楽の力をアピールします。あまりの奇抜さに壮大なプロローグと言われた昨年の大河ドラマ「いだてん」の初回を思い出しました。初回の終盤は東京オリンピック(五輪)の開会式に舞台を移して描かれるので、ますます「いだてん」のような雰囲気。

ただし、第2回からは子役が登場し、主人公の幼少期から描く通常の形の朝ドラになっています。分かりやすく、登場人物のキャラも個性的で楽しめます。特に主人公の父を演じる唐沢寿明のコメディータッチな演技に笑えて、教師役の森山直太朗の高い演技力にも驚きます。視聴者は十分に楽しめる出来かと思います。

ただ1つ、心配なのは第1週で描かれる子供時代の主人公が、ひ弱で内気な設定なこと。視聴者を朝から、さわやかな気分にさせたり、今日も頑張ろうという元気を与える、いつもの朝ドラの主人公とはちょっと違うのです。まあ、第1週の終盤には音楽の才能を開花させていく流れになっていたので、その心配も弱まってはきましたが…。第2週はもっと素晴らしい出来であることを期待したいと思います。【中野由喜】