麒麟がアニメ映画、単独活動増加も「週1回は漫才」

単独活動の多いお笑いコンビ、麒麟の2人がアニメ映画初共演を果たした。ファミリー映画として根強い人気のある「きかんしゃトーマス チャオ!とんでうたってディスカバリー!!」(近日公開)で、川島明(41)は歌を愛するイタリアの機関車ロレンツォ、田村裕(40)はそれに引かれる客車べッぺとがっちりジョイントした。

独特の低音ボイスで知られる川島は「生まれて40年出したことがないような声をよく出したな、と。演出家ののせ方が上手で、気持ちよく歌えました。15人くらいのスタッフが僕の声のために頑張ってくれていると思ったら、その向こうに子どもたちの顔が見えてきた」と収録を振り返る。

田村は「役名の付く吹き替えは初めて。僕なんかでいいのかな、と思っていたけど、自由にやらせてもらいました。ここ数年で一番必要とされた気がする」と自虐をまじえつつ話した。

「たいへんな時にも笑っているベッペはまさに田村そのまま」(川島)、「声がいいのは分かっていましたが、改めて相方の歌の実力に驚いた」(田村)と互いに認めるはまり役だ。

川島の長女は間もなく2歳。田村の長女は5歳になった。川島は「『トーマス』には娘がはまっているんですけど、そこには社会の縮図がある。いつの間にか娘は飽きちゃって僕1人で見てることもあるんですけどね」と笑う。田村も「親友からの貴重なひと言のようなセリフばかり。75年続く理由が分かります」と言う。

麒麟は01年から6年間は、02年をのぞき漫才日本一決定戦「M-1グランプリ」で決勝進出したが、優勝には届かなかった。07年に田村の自伝本「ホームレス中学生」がベストセラーになったのを境に単独活動が増えた。川島は「今でも週1回は漫才を続けています。2人ともいいオジサンになって肩の力も抜けてきた。今の方が漫才やってて楽しい」。田村は「台本が面白いからじゃなく、麒麟だから面白いとなるのが目標」と本業への思いも明かした。【相原斎】

◆麒麟(きりん) 川島明(かわしま・あきら=1979年2月3日、京都府生まれ)、田村裕(たむら・ひろし=1979年9月3日、大阪府生まれ)のコンビ。99年10月結成。01年にM-1グランプリ第1回で決勝5位となって以来、第6回までに5回の決勝進出を果たす。04年に上方お笑い大賞最優秀新人賞。07年に田村裕が貧乏エピソードをつづった「ホームレス中学生」がべストセラーとなる。川島は09年「つばさ」、19年「なつぞら」とNHK連続テレビ小説に2度出演、俳優活動も多い。

◆きかんしゃトーマス 英国の聖職者ウィルバート・オードリー牧師が45年に創刊した「汽車のえほん」を原作に84年から英国でアニメ放送。日本では90年からテレビで放送が始まった。架空の島ソドー島を舞台に、顔と意思を持った蒸気機関車や車両たちとそれに関わる人たちの物語。今回は山口もえと麒麟の2人をゲスト声優に迎え、イタリアで仕事をすることになった主人公トーマスと現地の陽気な機関車たちの冒険が描かれる。当初、4月3日公開を予定していたが新型コロナウイルスの感染拡大で公開を延期。新たな公開日は公式ホームページで発表される。