青森出身松山ケンイチの北海道弁…原作桜木氏も納得

  • 映画「ホテルローヤル」(C)桜木紫乃/集英社 (C)2020映画「ホテルローヤル」製作委員会
  • 映画「ホテルローヤル」(C)桜木紫乃/集英社 (C)2020映画「ホテルローヤル」製作委員会
  • 映画「ホテルローヤル」(C)桜木紫乃/集英社 (C)2020映画「ホテルローヤル」製作委員会
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釧路市出身の人気作家桜木紫乃氏(55)が映像化された作品への思いを語った。13年の直木賞受賞作「ホテルローヤル」が映画化。25日、札幌市内で行われた試写会後のトークイベントに出席。「原作者がこんなに表に出てきても良いんですかね」と冗談めかしながらも「私にできることは何でもしていきたい」と約1カ月半後の劇場公開を心待ちにした。

生家のラブホテルをモデルとした原作は累計95万部を超えるベストセラーとなった。「私はわりと冷めた目で深刻なふりをして書いていました」と執筆時のことを振り返りつつ、映像化された作品について「私の筆ではできなかったものもあった。映画のほうが遥かに人情味があって人に寄り添っていた」と話した。

映画化に際してリクエストはしなかったが、作品の舞台と同じ北海道の釧路市や札幌市で撮影が行われた。昨年5月には撮影現場を訪れ俳優松山ケンイチ(35)と話した。劇中で北海道の方言を難なく話せた松山に「自分は青森なんで…」と応えられ、納得したというエピソードで笑わせた。

現在は江別市に在住。道内に拠点を置きながら執筆活動を続けている中で、北海道を舞台にした自身の代表作が映画化された。桜木氏は「音楽と映像の融合で、いち観客として楽しみました」と作品を評価。映画産業を含め新型コロナウイルスで暗い雰囲気が漂う中でも「必ず誰かの背中を押す作品になっている。前向きに逃げ出したい人に届けたい」とアピールした。【浅水友輝】

◆桜木紫乃(さくらぎ・しの)1965年(昭40)釧路市生まれ。02年「雪虫」でオール讀物新人賞を受賞し、同作を収めた「氷平線」で単行本デビュー。13年「ラブレス」で島清恋愛文学賞、同年「ホテルローヤル」で直木賞を受賞。作品の映画化は15年「起終点駅 ターミナル」(篠原哲雄監督)以来2作目。現在も北海道に在住している。

◆ホテルローヤル 生家のラブホテルをモデルとした桜木紫乃の同名小説「ホテルローヤル」を映画化。釧路のラブホテル「ホテルローヤル」を舞台に女優波瑠演じる美大受験に失敗した雅代とホテルを訪れる多種多様な客との交流を描く。11月13日からサツゲキ(札幌市中央区南2西5)ほか全道で公開予定。