10代目ピーター・パンの女優吉柳咲良(きりゅう・さくら、18)が14日、大阪・梅田劇場で最終公演を迎え、13歳から演じてきた役柄を卒業し、ネバーランドから旅立った。

東京公演は途中中止の試練もあったが、大阪公演は前日13日とこの日の2日間を無事に終了。終演後には感極まって号泣しつつも、所属事務所を通じてコメント。吉柳は「2022年8月14日をもちまして、ミュージカル『ピーター・パン』のピーター・パン役を卒業しました。こんなにもたくさんの愛に触れ、熱気であふれたた場所の中心に立てた幸せは一生忘れません」と感謝した。

中学1年から6年間、通算5回、ピーターを演じ「愛してくれて、支えてくれたカンパニーの皆さん、いつも応援の声をくださり、元気をたくさん与えてくださった皆さま、本当にありがとうございました。私はこの場所で、この役に出あえて本当に良かった、感無量です。本当に、本当に、ありがとうございました」と言い、深い愛着をにじませた。

吉柳は、17年から10代目としてフライングなどに挑戦し、今回が5回目のピーター。今年の公演をもって卒業することが決まり、ラスト公演は7月23日に東京国際フォーラムで開幕したが、吉柳が新型コロナウイルスに感染。25日から8月2日までの全日程が中止となった。続く大阪公演は前日13日からの上演で、この日が“吉柳ピーター・パン”最後の公演になった。

吉柳は16年9月「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバンPURE GIRL」で、歴代最年少12歳でグランプリ。17年2月には「ピーター・パン」の10代目に抜てきされ、コロナ禍休演となった20年をのぞき、5年連続でピーター役に臨んできた。