<宝塚記念>◇15日=阪神◇G1◇芝2200メートル◇3歳上◇出走17頭
絵になるグランプリでした。武豊騎手のガッツポーズ、石橋調教師との抱擁、そして松本好雄オーナーの笑顔。優勝騎手インタビューで「馬がつなぐ縁、人がつなぐ縁」という言葉がありましたが、あの“メイショウ”の勝負服にドラマが凝縮されていました。
メイショウタバルの勝因は大きく2つです。1つは絶妙なペース配分。ハナを切って刻んだ1000メートル通過59秒1のラップは、これ以上速いとオーバーペースになり、落としすぎると折り合いを欠く可能性も出る、絶妙なラインでした。
もう1つは道悪適性。やや重まで回復したとはいえ前日から未明までの雨量を考えると、水分はしっかり含んでいました。4角で馬体を併せてきたベラジオオペラが直線で3、4頭分、外へ出したのとは対照的に、タバルは最も馬場が緩いラチ沿いぴったりを進みました。こなせるからこその進路選択です。それでいて上がりはタバル36秒0、オペラ36秒4。4角で半馬身ほどだった差が、ゴールでは3馬身ですから、進路と道悪適性の差が出ました。
「メイショウさん」こと松本オーナーは久しぶりのJRA・G1制覇ですね。私も“小倉3冠”を取ったメイショウカイドウなど、たくさんの馬を預けていただきました。馬にも人にも深い愛情を持って接してくださる方で、本当に良くしていただきました。石橋師は騎手時代、私の管理馬によく乗ってくれました。私のJRA500勝は彼が鞍上でした。本当にまじめな男で、武豊騎手をはじめ、たくさんの後輩から慕われるのもよく分かります。メイショウサムソンでダービーも制しただけに、松本オーナー、武豊騎手とのG1制覇は喜びもひとしおでしょう。心から祝福します。
2着ベラジオオペラは好位からタバルをつかまえに動いて、最後は突き放されましたが、1番人気として勝ちに行く競馬を見せました。強い2着だったと思います。3着ジャスティンパレスはディー騎手がしまいにかけた作戦が功を奏しました。極端な競馬の方がいいのかもしれません。
牝馬レガレイラは11着。休み明け、大外枠、道悪と厳しい条件が重なりました。(JRA元調教師)






