世界1位で日本選手団主将の国枝慎吾(37=ユニクロ)が、ついにパラリンピック金メダリストに返り咲いた。同8位のトム・エフベリンク(オランダ)に6-1、6-2のストレートで勝ち、08年北京、12年ロンドンに次ぐ、2大会ぶり3度目のシングルス金メダルを獲得した。

国枝の最大のライバルとみられた同2位のヒューエット(オーストラリア)を下し、勝ち上がってきた伏兵のエフベリンク。国枝は過去の対戦9戦全勝どころか、1セットも失っていなかった。その圧倒的な有利さもあり、最初から国枝が主導権を握り、最後は押し切った。

16年リオデジャネイロ大会前の4月に、右ひじの痛みから内視鏡手術を受けた。しかし痛みは引かず、同大会はベスト8に終わった。大会後も痛みとの戦いで、負荷がかからないフォームに改造。試行錯誤をしながら、すべての手を尽くし今大会に挑んだ。そして、再びパラリンピック王者に復活した。