【金子真仁の獅子担日記25】山形を訪ねて…チャーシュー麺以上に沁みた菅井の気遣い

10月が迫ります。CS進出よりも、西武にとっては「この先いかに強いチームになれるか」が何より大事です。ペナントレースの最後をいかに失速せずに戦えるか。試される時期が続きます。月3回の獅子担日記、9月の中編です。

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■9月12日(土)

チームが福岡→大阪&神戸の遠征から本拠地ベルーナドームに戻ってきた。3位で迫ってくる日本ハムとの大事な2連戦だ。

勝利がプロ野球1軍の最大の目的である以上、大逆転Vはもちろん狙う。同時に現実的に「2位確保&10ゲーム差は離されない」というミッションも、こなしていかねばならない。

勝てなかった。勝利寸前で追いつかれ、延長戦でも勝ち越せなかった。ベンチ裏、勝利時にはいつも「ハイタッチ動画」が撮影される長い通路を、選手や首脳陣が戻っていく。普段ははっちゃける甲斐野央投手(29)も何とも言えない、本当に悔しそうな表情だ。

もう1人、いつもと明らかに違う人がいた。中村剛也内野手(43)だ。延長10回裏、一打サヨナラ勝利のチャンスに代打で登場したが空振り三振に倒れた。

歩きながら中村剛が言う。私たち報道陣に聞こえるように言う。「悔しいなー。めっちゃ悔しい」。珍しい。ただでさえもの静かなタイプの大ベテランがリップサービスすることなんて、めったにない。

それだけ本当に悔しいのだろう。後ろを歩く柘植世那捕手(29)に「悔しいよなー。これから3時間打ち込みするか」「行きましょう!」。照れてネタに昇華しようとしたけれど、本当に悔しかったのだろう。

9月12日、西武対日本ハム 10回裏西武2死一、二塁、中村剛也は空振り三振に倒れる

9月12日、西武対日本ハム 10回裏西武2死一、二塁、中村剛也は空振り三振に倒れる

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。