試合終了の瞬間、浦和の選手たちは力尽きたように一斉にピッチに倒れ込んだ。FW武藤雄樹(27)があおむけで足のつま先に手を伸ばし、けいれんしそうな太もも裏を伸ばす。交代カードを使い切った後に右太もも裏を痛めたDF那須は、患部をかばいながら10分間ほどプレーを続けていた。MF柏木陽介(27)は「今日はホンマ疲れました」とため息をついた。

 序盤は川崎Fを圧倒した。敵陣でボールを失っても、前線の選手がすぐに相手を取り囲み、再奪取した。前日6日の会見でペトロビッチ監督(58)が「現代のサッカーは、前線の選手こそファウルがかさむくらいに守備をする方向に進んでいる」と話した通りの展開。大半の時間を敵陣でプレーし、チャンスもつくった。

 しかし、得点はFW興梠の1点のみ。前半のハイペースのツケが回ってきた後半は目に見えて運動量が落ちた。柏木は「(興梠)慎三くんとか、守備にも驚くくらい走っていたから。それに川崎Fは後半は前から来ないで、引き気味で構えてきた。縦パスも止められたし、セカンドボールも拾われた」と付け加えた。

 これで自力での年間順位1位は消えた。それでも柏木は「得失点差で劣勢なので自力はないようなものだった。むしろ勝ち点1を拾えて、可能性が残せただけ良かった」と前向きに捉えた。【塩畑大輔】