サンフレッチェ広島が逆転で開幕2連勝を飾った。

 1点を追う後半21分、磐田から今季復帰したMF川辺駿(はやお、22)がドリブルで仕掛けて速いクロスを送ると、相手DFのクリアボールを走り込んだ途中出場のMF柴崎晃誠(33)が決めた。

 同34分には再び、川辺の仕掛けから相手DFのこぼれ球をMF稲垣祥(26)が押し込み、勝ち越し。諦めずに攻め続けた広島がACL王者の浦和相手にアウェーで逆転に成功した。今季から就任した城福浩新監督(56)は「嫌な時間帯に点を取られたけど、選手はよくリセットしてくれた。開幕より進歩した」と褒めた。

 指揮官の采配もピタリと的中。後半11分に柴崎を投入し、システムを4-4-2から4-2-3-1に変更した。右MFだった川辺をトップ下に置くと、攻撃が活性化。結局、川辺は全2得点に絡む活躍を見せ、指揮官は「前半はコンパクトで難しかったと思うけど、後半は浦和もうちも少しオープンになってボールを握れるエリアができた。ボールを握れる配置に変えた」と説明した。逆転勝ちの結果には「選手は少し成功体験を得られたと思う」とうなずいた。

 川辺は「トップ下に移った瞬間に勝負だと思った。点に絡めて良かった」。同点弾の柴崎は「チームで意思統一ができている」と開幕2連勝し、それぞれ手応えを得ていた。