前節は、アビスパ福岡が近年、3勝1分けと“お得意さん”のロアッソ熊本に、FW森本貴幸のゴールで1-0で勝ち、今季初の首位に立った。逆にレノファ山口FCは4戦勝ちなし、3連敗中と苦手のファジアーノ岡山に1-0で勝ち、福岡と勝ち点35で並び2位。大分トリニータは15年以降、2分け2敗と未勝利の愛媛FCに0-1で敗れ3位に転落した。

 今節、福岡はホームで15位に順位を落としたアルビレックス新潟と対戦する。前回、J2で両チームが戦ったのは2003年(平15)11月15日で、ホームの福岡が2-1で勝っている。両チームが最も直近で戦ったのは、16年8月20日のJ1リーグ戦で、ホームで新潟が勝っている。公式戦の通算成績は福岡の5勝2分け9敗だが、直近で戦ったJ1リーグ戦で見れば福岡は4連敗中。15年ぶりとなるJ2の舞台では、首位をキープするためにも負けられない。

 山口は、アウェーで徳島ヴォルティスと対戦する。徳島は順位こそ13位だが、17年はJ1昇格プレーオフ圏内を最後まで争ったように地力がある。その上、山口は17年は1分け1敗、アウェーでも1分け1敗と徳島に勝てておらず、難敵を迎えたと言えるだろう。

 福岡と山口を勝ち点1差で追う大分が、アウェーで勝ち点3差の5位・松本山雅FCと対戦する1戦が、今節の最注目カードだろう。松本がリーグ戦ここ5試合で4勝1分けと調子を上げているのに対し、大分は2勝1分け2敗とやや苦しんでいる。17年は大分が1勝1分けと分がいい。両チームにとって、勝てば上位争いの中で1歩、前進できるだけに一歩も引けない戦いとなりそうだ。

 大分と勝ち点2差の4位FC町田ゼルビアは、アウェーでFC岐阜と対戦する。町田はアウェーで岐阜に2連勝中だが、一方の岐阜も4連勝で7位に浮上と好調だ。両チームの中で特に注目なのは、J2で4位タイの6戦連続ゴール中の岐阜FW古橋亨梧だ。町田戦で7戦連続ゴールを決めれば、清水エスパルスFW鄭大世、川崎フロンターレFWジュニーニョ、京都サンガFW黒部光昭の持つJ2記録に並ぶ。古橋が決め、勝てば岐阜はクラブ記録の5連勝となり上位戦線に食い込むが、町田も上位3チームの結果次第で首位に立つ可能性があるだけに負けられない。古橋のゴールが、J2上位戦線の行方を左右するか?