サッカー元女子日本代表FW永里優季(33)が期限付き移籍で加入した神奈川県2部の男子チーム「はやぶさイレブン」が23日、同県厚木市内で公開練習を行い、永里が男子チームへの順応に自信をみせた。

永里は米女子サッカーリーグ(NWSL)のシカゴ・レッドスターズから今年末までの期限付きで加入。9月10日に加入会見を行っていた。チームの印象については「しっかりボールをつなぎますし、足の速い選手がすごく多い。そういったところにひとつ自分が緩急をつけられるような存在になれれば、ひとつバリエーションが増えていくのかなと思っています」と話した。すでにチームに溶け込んでいる様子で「女子に比べて男子は悪ノリが多い。いじる人、いじられる人の役割もしっかりしてますし、すごくコミュニケーションがとりやすい雰囲気です」と笑顔で語った。

7月に米国内で行われた大会での負傷もあり、現在は練習に部分的に合流している。まだ男子選手とのフィジカルコンタクトを含む練習は行っていないが、同じく取材対応した実兄でチームメートの永里源気(34)は「シュート練習などを通じて、技術面は絶対通用するなと一緒にやって感じました」と語るなど、同僚選手からも前向きな意見が多く聞かれた。

永里優も、まだ経験していない接触を含む競り合いを課題に挙げながら「一番は判断のスピードを上げること。女性とやっていたら追いつくところも(男子だと)ひとつ予測を間違えると追いつかない。その予測の精度をさらに上げていければ何とかなるかなと自分の中でもイメージを持っています」と話した。

移籍期間の関係で、最短デビューは10月18日の第3節、山王FC戦となる。永里優は「けがの状況もありますし、チーム内での競争もある」と自身の立ち位置を冷静にとらえ「与えられた練習時間で自分の良さを知ってもらい、味方の良さも知って生かしていけるような取り組みをこれからやっていければ」と意気込んだ。【松尾幸之介】