JFLのホンダFC(アマチュアシード)が初戦を突破した。東海学生1部リーグで現校名では初出場の常葉大(静岡県代表)に2-1。FW大町将梧(28)の2得点で勝利した。3回戦は10月28日に行われ、同じJFLに所属するFCマルヤス岡崎(愛知県代表)と対戦する。

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ホンダFCが、格上の貫禄を示した。0-0の前半14分、中盤でのボール奪取からショートカウンターを発動。左サイドを突破したMF八戸雄太(25)の左クロスにFW大町が右足を合わせ、先制点を奪った。同26分には、左サイドの八戸が頭で折り返したボールに再び大町が反応。ゴール中央から左足で押し込み、追加点を奪った。

後半は無得点に終わったが、リードは前半の2点で十分だった。DF鈴木雄也主将(29)を負傷で欠いた守備陣が、最少失点に抑えた。J1清水の主力として01年度の天皇杯を制した沢登正朗監督(50)率いる常葉大にCKから1点を返されたが、直後に試合終了のホイッスル。同点弾を狙う時間を与えなかった。

浜松市北区都田に練習拠点を置くチーム同士の「都田ダービー」を制し、初戦の2回戦を突破。井幡博康監督(46)は「常葉大の分も背負って、静岡県代表として頑張っていきたい」と、FCマルヤス岡崎との3回戦へ視線を向けた。

07年度に8強。昨年度もJ1札幌、浦和などを破り8強進出を果たした「アマチュア最強軍団」のホンダFC。悲願の天皇杯優勝に向け、まずはその1歩を踏み出した。【前田和哉】