オリンピック(五輪)世代とA代表の距離は、04年よりも確実に近くなっている。那須氏は「若くして活躍するのが当たり前になってきた。久保選手がいい例。世界の第一線でプレーして、代表に選ばれるだけでなく活躍するのが自然になった」と言う。若い選手が続々と海外挑戦できる環境が、その要因の1つだという。
自身が五輪世代だった当時、A代表と行動を共にすることはなかった。A代表はどこか特別な存在だったというが、現在は違うとみる。東京五輪世代の選手には、A代表を経験した選手が複数人いる。「指標があるのは大きい。また、五輪代表の選手たちがクラブで他国の選手ともプレーしている。リーグで代表に近い緊張感も経験して、臆することもなくなっているように見える。自分の立ち位置が明確に分かっているからこそだと思う」。
A代表が“聖域”ではなくなり、若い世代がより高みを目指しやすい環境ができあがっている。
新型コロナウイルス感染拡大により、U-23日本代表は今年1月の同アジア選手権(タイ)を最後に活動できていない。延期となった東京五輪本番まで残り1年を切った。状況は簡単ではない。那須氏も「戦術ももちろん、言葉とか距離感など、見えないところもチーム力。その点では大変ではあると思う」と話す。
だからこそ、今回の代表に参加する五輪世代への期待は大きい。「選ばれた選手は自覚は絶対あると思うし、A代表というのは刺激になる。監督が兼任されているからこそのアドバンテージ」。A代表から何を学び、U-23日本代表に何を還元できるか。森保体制を最大限に生かしレベルアップを図る。今後のカギを握る重要な遠征になる。



