J1のFC東京に完全移籍で加入することが12日に正式発表された日本代表DF長友佑都(35)が、同日にオンラインで取材対応した。
チームが77日にぶりにホーム戦を迎えるこの日は長友の誕生日。縁起のよいタイミングでの正式発表となった。
長友の主な一問一答は以下の通り。
-東京に決めた理由
長友 国内外を含め、興味を持ってもらい話をもらったチームもあった。その中でも僕の愛するクラブである東京から正式にオファーをいただき、戻って力になりたいという思いで。
-11年前のセレモニーではもっとビッグになって世界一のSBになって戻ってくると言った。有言実行だが、これから還元したいことや成し遂げたいことは
長友 まず目標達成していないし、有言実行でもない。目標はまだ追っている。世界一のSBにもなれていない。ここでパフォーマンスをだして、来年のW杯で最高の活躍をするという目標を達成したい。まだまだモチベーションは高い。イタリア、トルコ、フランスとたくさんの経験をした。厳しい経験がたくさんあったけど、それも乗り越えて少しは成長できたと思うので、経験や培ったものを還元したい
-若手に伝えたいことは
長友 世界で感じてきた基準のサッカーやメンタリティー、準備力だったりを伝えられるのかな。まずはプレーで示して、そこに言葉がのると深くまで届く。まずはプレーで見せないといけない。帰ってきたからといってポジションがあるとは思っていない。レギュラー争いも、(海外挑戦前の)当時やっていたような気持ちでいる。
-東京からW杯を目指すメリットは
長友 最終予選が10、11、1、3月と続く。移動の負担や時差調整とかコンディション面では圧倒的に(国内が)優位。最高の状態で最終予選やW杯を迎えられるのは大きなメリットがある。
欧州から帰ってきた選手の疲労度も見て最終予選の厳しさも感じた。最高の状態で向かわないと、W杯にいけないという危機感も出てきた。代表のことも含めての決断。
-FW大迫勇也やDF酒井宏樹も国内復帰。世界基準を保ちながら成長するには
長友 世界基準を肌で感じているので、そこは消えないと思う。ただ、人は環境に左右されると思っている。よくも悪くも。そこは意識もって厳しく自分にも仲間にも求めないと、高いレベルは保てないと思っている。
-欧州でプレーしている選手が世界トップにいると思うか、まだまだか
長友 世界のトップレベルには全然到達していない。チームも選手も。(プロ野球の)大谷選手なんて、サッカーでいうとメッシレベル。すごい。日本人でそんな選手がサッカーで出てきたらと思うけど。
-35歳。健在ぶり示すために見せたいものは
長友 まず、今までの経験からも自分は批判もエネルギーにして成長した。批判はむしろ(漫画ドラゴンボールに登場する)仙豆みたいなもので、もっと下さいと。それをもらって、そのエネルギーで、ピッチで見せつけるというマインドで戦っている。これからみなさんが想像もできないような長友を見せられるように頑張るだけ。
-勝利へこのチームで戦うイメージ
長友 まず力になれるならどこのポジションでもいい。11年間で、すごく癖がある海外選手ともうまくやれてきた。どんなメンバーがきても戦術でも合わせられると思っている。
◆仙豆(せんず) 漫画ドラゴンボールに登場する、1粒食べれば一瞬で負傷が全快する架空の豆。カリン塔に住む猫の仙人カリンによって栽培されている。