4大会連続の決勝戦に挑んだ青森山田は、大津(熊本)を下して3大会ぶり3度目の優勝を飾った。
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18年度は流通経大柏(千葉)に勝利して優勝したが、19年度は静岡学園に逆転負け、20年度は山梨学院にPK戦で敗れて、2大会連続で優勝を逃していた。
東西の強豪対決となった21年度の決勝戦は、序盤から青森山田が押し込みながらも、なかなか先制点を奪えない時間帯が続いた。
前半37分、青森山田は9本目のCKを獲得。左からMF藤森颯太(3年)がニアサイドにボールを送ると、走り込んだDF丸山大和(3年)が頭で先制点を決めた。センターバックの丸山は、今大会4ゴール目。
続く41分には、左からのパスをFW名須川真光(まさき、3年)がスライディングしながら右足で合わせて、追加点を奪った。
後半の立ち上がりは、大津が立て続けにセットプレーを獲得した。流れが傾くかと思われたが、大津はこのチャンスを生かせなかった。
すると後半10分、青森山田は左サイドでスローインを獲得。MF藤森がロングスローでゴール前にボールを送ると、相手DFのクリアボールを再び藤森が頭で中央に戻して、最後は10番の主将MF松木玖生(くりゅう、3年)ががたたきつけるようなヘディング弾を決めた。松木は3試合連続ゴールで、今大会4ゴール目。
後半33分には、左クロスをFW渡辺星来(せら、3年)が頭で合わせてダメ押し弾を決めた。90分間を通して危なげない試合運びを見せた青森山田が、5試合21得点と圧倒的な強さで悲願の優勝を勝ち取った。
今季、青森山田は夏の高校総体(インターハイ)、高校年代最高峰のプレミアリーグEASTと2冠を達成。高校年代3冠に向けて、並々ならぬ思いで選手権に臨んでいた。
2回戦では大社(島根)相手に、前半は得点を奪えなかったものの、後半だけで6得点を決めて6-0で大勝。
3回戦では阪南大高(大阪)を3-1で下し、準々決勝では東山(京都)に先制を許したが、2-1の逆転勝ちで勝ち上がった。
そして準決勝では、セットプレーの戦術“トルメンタ”で世界に名をとどろかせた高川学園(山口)と対戦。しかし相手に1本のCKも与えず、6-0で勝利して決勝に進出していた。
この日も大津にほとんどチャンスを作らせず、王者らしい、隙のない戦いで勝利した。