東京ヴェルディが7日、明治大と東京・多摩市陸上競技場でトレニングマッチ(40分×3セット)を行い、MF見木、MF山見、FW古川の得点で3-1と勝利した。

右ひざの負傷で離脱していた主軸のDF谷口栄斗(24)が1本目のレギュラー組でプレーし、公式戦復帰へのステップを踏んだ。

3バックの左に入り、中央の千田、右の林とトリオを組んだ。立ち上がりに激しく体をぶつけてくる相手と交錯する場面もあったが、落ち着いてビルドアップに加わり、左ウイングバックの翁長に強いグラウンダーパスを出してポジションを押し上げるなど、新たに導入した3バック戦術を体に刷り込ませるようにプレーした。

開始15分ほどでMF森田が相手選手と接触した際に太もも付近を痛めて途中交代。急きょ1列前のボランチに入り、細かくボールを動かし、相手のアプローチをいなしながら攻撃の組み立て役も務めた。

その後、再び3バックの左に戻り、相手の縦を突いてくる攻撃に対処しながら、持ち味とする局面を一瞬にして変える正確なフィードも披露。1本目40分の試運転を終えるとピッチから下がった。後は仲間の試合を尻目に、スパイクを脱いでトレーニングシューズに履き替えると、ランニング、体幹メニューを別にこなした。

谷口の状況について、城福監督は「正直、まだ様子を見ながらですけど。あれくらいやってリバウンドがなければ、さらにもっと追い込めると思うし、さらに試合に近くなる」と好感触を口にした。

そして「試合勘はやらないと戻らないところもあるので、できれば天皇杯も少し経験させたい」。12日の天皇杯2回戦のJ3AC長野パルセイロ戦(味の素フィールド西が丘)に起用する考えを明かした。

谷口は4月12日のFC東京との東京ダービーの前半に古傷の右ひざを痛めて途中交代。5月のゴールデンウィーク明けからリーグ戦に途中出場したが、再び痛みが出たため離脱し、最近まで治療に専念していた。

トレーニングマッチを終えた谷口は「(足の状態は)大丈夫です。コンディションは上がったかなと思います。それが第一です。新しい3バックで頭の方が疲れました」と感想を述べた。

離脱する前の4バックから、ここ最近は3バックを採用し、チームは勝ち点につなげている。実際に3バックで戦ってみて「より人にいくので運動量が必要になる。あとは守備的になった時は5人並ぶので、ボールにハッキリ行かないと逆にリスクを負うことになる。しっかりボールホルダーに寄せることが大事」「ワイドに1枚置けているという利点があるので、そこをうまく使うことができれば相手を揺さぶることができる」などと口にした。

同時に難しさも実感している。4枚と3枚では当然ポジショニングが異なるゆえに視野の確保が定まらない。そして「真ん中のセンターバックからボールを蹴るタイミングだったり、ウイングバックに出た時にどういうタイミングで出て行くのか」と課題を挙げた。

この日のトレーニングマッチは一貫して3バックで戦ったことからしても、今後の主流となりそうだ。実績十分の谷口だけに、やり方を整理できれば戦術にもすぐフィットしそうだ。

「選手として幅が広がると思いますし、プラスに捉えています」。ピッチに帰ってきた緑の3番。まずは天皇杯での公式戦復帰、その先のリーグ戦に向け、第1段階はクリアした。【佐藤隆志】