1区(大手町~鶴見=21・3キロ)は、17・83キロ地点で抜け出した東洋大期待のルーキー西山和弥(1年=東農大二)が1時間2分16秒で、早大の大迫傑(現ナイキ・オレゴンプロジェクト)以来、1年生として7年ぶりの区間賞を獲得した。当時の大迫の記録に1秒、及ばず「あと1秒。削り出せれば良かった。大迫さんを目指してトラック、マラソンも頑張ろうと思っている」と悔しさを吐露しつつも、笑みを浮かべた。

 レースは、当日のメンバー変更で1区に入った順大の栃木渡(4年=佐野日大)が、先頭で集団を引っ張った。各校ともに、いつ仕掛けるかにらみ合う展開が続いた。その中、14・48キロで栃木が1度、仕掛けたが、抜け出せなかった。その中、17キロ地点で青学大の鈴木塁人(2年=流通経大柏)が一気に前に出た。駒大の片西景(3年=昭和第一学園)、東海大の三上嵩斗(3年=岡崎城西)が続いたが、その中、西山が鈴木をかわして一気に前に出た。

 西山は表情をゆがめながらも、20キロ過ぎからスパートをかけ、2位の国学院大・浦野雄平(2年=富山商)に14秒の差をつけた。17キロ地点で仕掛けた場面を振り返り「あそこは青学大さんが飛び出されたので、余裕を持って追いつこうとしたのが良い形になった。後ろから追いつかれると思いましたが、酒井俊幸監督からの声があって差が開いたと思った」と笑みを浮かべた。

 4連覇を狙う青学大の鈴木は、西山から26秒差の5位だった。