陸上の男子20キロ競歩世界記録保持者・鈴木雄介(30=富士通)が17日、千葉市内で、日本陸連の強化費約30万円を不適切に申請したことを謝罪した。

 15年世界選手権以来、2年9カ月ぶりの復帰戦となる東日本実業団選手権(19日・熊谷)の男子5000メートル競歩に向けて会見した。その冒頭。福嶋正監督(53)が謝罪した後、鈴木も「私の認識の甘さが招いたことであり、本当に恥ずべきことと深く反省しております。今後は一アスリート、社会人として責任を持ち、一から競技に向き合っていきたいと思います。納得いただけない方もいらっしゃるかと思いますが、真摯(しんし)に競技に向き合い、結果を残すことで、ご理解いただけるよう努力して参ります」などと話し、頭を下げた。2月の問題発覚後、この日が初めてとなる公の場だった。

 鈴木は実際の金額とは異なる交通費と、受診していない治療費を申請していた。日本陸連から指摘されて申請を取り下げたため、受給はしていないが、昨年10月から6カ月間、公式大会への出場資格停止の処分を受けていた。