全日本大学駅伝(名古屋・熱田神宮~三重・伊勢神宮=8区間106・8キロ)の号砲を翌日に控えた31日、オンラインで監督会見が行われた。2年ぶりの制覇を目指す青学大の原晋監督(53)は恒例の作戦名を「コロナに負けるな大作戦」と発表した。

「コロナ禍で世の中に自粛ムードが広がっている。多くの国民がネガティブ思考。そうした流れの中、スポーツ活動全般で思い切った大会ができない状況にある。ウイルスに負けないポジティブな世の中にしたい。駅伝を通し、若者のはつらつとした走りを届けたい」と熱弁した。

コロナ禍でも感染対策を徹底し、寮生活を続けた。不要不急の外出禁止は当然のこと、練習量も調整し、体調を崩さぬよう管理した。「寮生活の中からコロナウイルスがわき出るのではなく、私生活が乱れたところからウイルスは発生する」と話す。そして提言もする。「できない理屈を唱えるのではなく、どうしたらできるのかという理屈で、世の中を動かすべき」。とにかく自粛が善しとされた時も、「どうしたらできるのか」を突き詰め、チームを成長させてきた。

レースは「前半から激戦」と読む。3区までに先頭と10秒以内の差の展開とすることをポイントとする。優勝候補の東海大は最長19・7キロのアンカーに名取燎太(4年)を配置している。それだけに最終8区にタスキが渡った時に「(リードが)最低30秒は欲しい、それ以上の上積みがあれば、笑顔でゴールできるのではないか」。昨年は名取に逆転を許し、2位だった。今年はしっかり逃げ切りたい。

今季はコロナ禍で出雲駅伝が中止となり、今大会が「大学3大駅伝」の開幕戦となる。

 

・青学大(8年連続10回目)

1区(9・5キロ)湯原慶吾(3年)

2区(11・1キロ)近藤幸太郎(2年)

3区(11・9キロ)中村唯翔(2年)

4区(11・8キロ)高橋勇輝(3年)

5区(12・4キロ)横田俊吾(2年)

6区(12・8キロ)山内健登(1年)

7区(17・6キロ)神林勇太(4年)

8区(19・7キロ)竹石尚人(4年)

補欠

岩見秀哉(4年)、新号健志(4年)、松葉慶太(4年)、吉田圭太(4年)、佐藤一世(1年)

 

レース当日に3人まで変更できる。